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〜翡翠の彼、瑠璃の彼女〜  作者: 狼×狐
第一章・翡翠色の眼/瑠璃色の瞳
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6・再会する

データがとんで、急ピッチで作ったので、少々雑です。今度修正します

 正直、襲われてる女子生徒を見て、焦りと不安で犯人の顔が見れなかった。剣を交えていてもである。


 安否を確かめるのは大事だが……いつもの俺なら生徒を放置してでも追いかけただろう。しかし、実際はその襲われている女子生徒の顔を見た瞬間、身体が硬直した。



 暗い夜の月の光に反射する綺麗な瑠璃色の目……一瞬、それに吸い込まれそうな感覚に襲われる。


 そう、その女子生徒は昼間に見かけた……確か、シャノン____シャノン・ヒューネベルグ嬢だった。


 それを好機とばかりに犯人には逃げられてしまった。

 急いで追いかけようと考えたが……やはり、ヒューネベルグ嬢のことが気になり怪我の有無を確認する。幸いにして怪我という怪我はないらしい。


 その言葉で安心したその時、俺は我に返った。


 (今、俺はなにをしてる? 今すぐにでもシャーニッドや先生に緊急警戒体制にしてもらう方が先じゃないか?)


 ……いや、 考えるのはやめよう、とりあえず今は大切なのは



「寮まで送る」


 彼女の安全の確保だ。


 俺が歩き出すと、彼女も無言で歩き出した。やはり今回の出来事は衝撃的だっただろう。


 それから少しして、彼女の寮に着き、帰ろうとした刹那、初めて彼女が声をだした、貴族の娘らしい丁寧なお辞儀と共に。


「……本当に、有難う御座いました」


(……驚いた、自分のことで手一杯なはずなのに……)


「……不運だったな。昨日にも同じようなことがあった」


「存じています」


「知っていたのに、夜中に出歩く? どんな酔狂だ」


 思わず出てしまった言葉に自分で驚く……そして、彼女といると自分が感情的になるのがわかる。

 

 俺に言われた言葉に傷ついてしまったのか彼女は俯く。


 ……


「泣かなかったんだな」


 とっさに出てきた言葉はそれだった。


「あんな奴に襲われても、あんたは泣かないんだな」



 ____あぁ、俺は彼女と昔の俺を重ねていたのかもしれない、だから、放って置けなかったのか。



「大した度胸の持ち主だ。シャノン・ヒューネベルグ」


 でも、俺と彼女はやはり違う。





 彼女は俺には持っていない力を持っている……それは眩しくて、少し、羨ましい気がした。

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