6・再会する
データがとんで、急ピッチで作ったので、少々雑です。今度修正します
正直、襲われてる女子生徒を見て、焦りと不安で犯人の顔が見れなかった。剣を交えていてもである。
安否を確かめるのは大事だが……いつもの俺なら生徒を放置してでも追いかけただろう。しかし、実際はその襲われている女子生徒の顔を見た瞬間、身体が硬直した。
暗い夜の月の光に反射する綺麗な瑠璃色の目……一瞬、それに吸い込まれそうな感覚に襲われる。
そう、その女子生徒は昼間に見かけた……確か、シャノン____シャノン・ヒューネベルグ嬢だった。
それを好機とばかりに犯人には逃げられてしまった。
急いで追いかけようと考えたが……やはり、ヒューネベルグ嬢のことが気になり怪我の有無を確認する。幸いにして怪我という怪我はないらしい。
その言葉で安心したその時、俺は我に返った。
(今、俺はなにをしてる? 今すぐにでもシャーニッドや先生に緊急警戒体制にしてもらう方が先じゃないか?)
……いや、 考えるのはやめよう、とりあえず今は大切なのは
「寮まで送る」
彼女の安全の確保だ。
俺が歩き出すと、彼女も無言で歩き出した。やはり今回の出来事は衝撃的だっただろう。
それから少しして、彼女の寮に着き、帰ろうとした刹那、初めて彼女が声をだした、貴族の娘らしい丁寧なお辞儀と共に。
「……本当に、有難う御座いました」
(……驚いた、自分のことで手一杯なはずなのに……)
「……不運だったな。昨日にも同じようなことがあった」
「存じています」
「知っていたのに、夜中に出歩く? どんな酔狂だ」
思わず出てしまった言葉に自分で驚く……そして、彼女といると自分が感情的になるのがわかる。
俺に言われた言葉に傷ついてしまったのか彼女は俯く。
……
「泣かなかったんだな」
とっさに出てきた言葉はそれだった。
「あんな奴に襲われても、あんたは泣かないんだな」
____あぁ、俺は彼女と昔の俺を重ねていたのかもしれない、だから、放って置けなかったのか。
「大した度胸の持ち主だ。シャノン・ヒューネベルグ」
でも、俺と彼女はやはり違う。
彼女は俺には持っていない力を持っている……それは眩しくて、少し、羨ましい気がした。