15・魔女とのティータイム
「で、結局俺達はあんたの手のひらの上で踊っていただけということか」
「さて、何のことかな?」
しれっとした顔で学園長は俺に聞き返す。それを俺はあえて無視して続けた。
「よく考えればわかることだった。
ここで前にあった時、お詫びと称して俺だけに、優勝したら騎士の仮資格を与えるなんて破格な報酬を提示してきたこと。
それと俺達が戦うペアがやたら弱かったこと。いくらなんでもエリック以外にも強いやつはゴロゴロ居たはずだ。まあ、全員、騎士団長が倒してしまったんだろうけどな。
あんただろ? 騎士団長を参加させることを加担したのは」
流石に学園側が事情を把握してなかった、なんてことはないだろう。
「そして、より俺達の優勝を確実にした。
その理由は」
その言葉に続くように学園長は言った。
「仮資格といえ、騎士は騎士。どこかに所属しなければいけないが、まだ、学生の身。だとしたら、所属は必然的に学園となり、学園の長である私のよい部下になる。
かしら?」
「使い勝手のよい小間使いの間違いだろ」
お茶を啜りながら返答する。
「あらあら、そんな、子供同然の学園の生徒を一度たりとも『小間使い』だの『パシリ』だの、『使い勝手のいい馬鹿』なんて思ったことはありませんよ」と、学園長はニッコリと微笑んだ。勿論、黒い笑みだったが。
「……はぁ」
この人はこれだから、苦手だ。
「どっちみちギルバート君は騎士の資格は手に入れました。
これからは平民だからという理由で白い目で見られることは無いでしょう」
「……そうだな。
一応礼は言っておきますよ、学園長。ありがとうございました」
俺が畏まって礼をすると、学園長は
「……ふむ、そうでした。お礼はいいのでちょっとお願いがあるのですけど、いいですか?
勿論、騎士様は断りませんよね?」
と言いながら俺に手紙を手渡した。
無論、そのあと俺は、学園長にこき使われたのは言うまでも無いだろう。
第二章はこれにて終了です。
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