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いつもと変わらない。いつもどおりさ 5

ドカン、と爆撃でも起こったんじゃないかと思うほどの轟音が耳元でして、僕は目覚めた。顔に何か固いものがあたって悶絶する。

なんだ、何が起きた・・・?ま、まさか、ついに日本でもテロが起きたのか。でもなんでこんな田舎町に。それとも僕の命を狙う被害者の会の仕業か・・・?とにかく逃げるんだ!携帯と上着だけでいい。まずは命を守るんだ!!

そう思って顔を上げた。瞬間、僕の思考が停止した。

「ふふん。ようやく私の勝ちだな、耕太。このねぼすけめ!」

まだ顔が痛いから夢なんかじゃないはずだ。彼女はちゃんとここにいる。

現実にここにいる。

「さつきさん・・・どうして・・・?」

ちなみに轟音の正体を見て見ると、僕の枕もとで目覚ましが大破していた。つまりさつきさんの腕力がビル10階分の高さの位置エネルギーを凌駕したということだ。ほんの少し右にずれていたら僕の頭は今頃地球上になかっただろう。床にダイレクトではなく布団越しに叩きつけたのはさつきさんなりの配慮だろうが、あまり意味をなしてはいなかった。床はしっかりとへこんでいる。僕は実の母親の手によってミンチになるだろう。

そんな僕の心配をよそにさつきさんは唇を尖らせた。

「そう、それなんだ、聞いてくれ、耕太。昨日の夕飯なんだがな、ありえないことにやつは白味噌のみそ汁にニンジンを入れたのだ。白味噌は赤みそと違って野菜の味がダイレクトに出てしまうではないか!みそ汁なのにニンジンの甘い味がするのだぞ!!」

個人的には別にいいというか、どうでもいいと思うが、さつきさん的にはアウトらしい。そういえば漆根家では出てこない組み合わせだな。

さつきさんはプリプリ怒っていた。超可愛い。人妻相手にかわいいという形容はどうかと思うけど、かわいいものはかわいいんだもの。

「だから実家に帰らせていただくことにしたんだ!しばらくここにいることにする!!」

思わず、顔がほころんだ。



―――どうやら、僕とさつきさんの非日常はもう少し続くことになりそうだ。



END



ありがとうございました!

これにて完結です。

続編は考えてはいますが、掲載は未定です。

続編や別作品の作品への参考にしたいので、評価をつけていただけると大変うれしいです。

では!

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