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ぱられる  作者: 楸由宇
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信号

 先日、妙な場所を発見した。

 いつ行っても、青にならない信号機がある交差点だ。

 初めてそこを通りかかったのは、1ヶ月前の真夜中だった。大学からの帰り道、なんとなくいつもと違う道を通ってみたくなったのだ。

 でも、そこで15分も待っていたのに、青にならないから諦めてUターンした。

 次の日も、通ったけど、やっぱり青にはならなかった。

 何となく気になって、それから毎日通ったけど、やっぱり青にはならなかった。

 地元の人たちは、あの信号は絶対青にならないことを知っているのか、その交差点で他の車を見かけたことはない。

 1週間通ってみたけれど、青になったことはなかった。

 最後の信号待ちをしている間に思った。

 多分この信号は、全てが急ぎ足で通り過ぎていく現在の社会に反抗しているのだ、と。

 あれから、その交差点には行ってないが、多分、今、この瞬間もあの信号機は、僕らの社会にたった独りで反抗しているのだろう。

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