鏡なす池の柳は寒ざらし
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鏡なす池の柳は寒ざらし そばをてくるもびらびらかんざし
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「鏡なす池のかんざし冬柳」の一句を再構成したものです。
『てくる』は、「てくてく(歩く)」の「てく」を動詞化したものです。
『寒ざらし』とは、穀類や布などを、寒中に水や空気にさらすことです。
『びらびらかんざし』とは、歩くと『びらびら』という擬音の鳴る飾りのついた簪のことなのですが、いまではその飾りのほとんどが、ひも状の鎖か長方形の細い板になっていると思います。
飾りの大ぶりで華やかなものが若い娘に好まれ、『びらびら』には「若い女」「娘」という意味も生まれました。
寒中というには、まだひと月ほど早いのですが、『寒ざらし』と『かんざし』の洒落を前提にしているので、ご理解ください。
「鏡なす池の柳の寒ざらし そばを歩くはびらびらかんざし」
「鏡なす池の柳の寒ざらし そばを歩むはびらびらかんざし」
「鏡なす池の柳の寒ざらし そばをてくるは銀びらかんざし」
「鏡なす池の柳の寒ざらし そばを歩くは銀びら簪」