『ミスゼロ』
ミスゼロとミスは、ミスのほうが数が多いものですから、ミスゼロは、ミスに押されて、速記者になかなか近寄ることができません。ミスゼロが触れた速記者は、ミスゼロを出すことができ、ミスが触れた速記者は、ミスを出すことになるというわけです。
ミスゼロは、速記の神様に相談しました。私たちは、ミスを押しのけて、速記者に触れることができません、どうすればいいでしょう、と。
速記の神様はおっしゃいました。お前たちミスゼロは、皆で固まって速記者に触れられるよう近寄るがよい。ばらばらに近寄れば、全員がミスに敗れるであろうが、皆で固まっていけば、あるいは先んずることができるかもしれぬ、と。
教訓:そんなわけで、ミスゼロは、たまにしか出せないのだという。