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斉藤くんの友人

期末考査が終わり、隣で安西さんが寝ていることを確認した俺は、久しぶりに大手アニメショップに立ち寄っていた。最近は安西さんの居酒屋でバイトをしたり、勉強会をしたりと、ラノベを読む機会も少なくなっていたが、再来週からは学生の特権、夏休み。この機会にできるだけ読めていなかった本を読んでおきたい。


「そういえば、ここで安西さんの秘密を知ったんだよな」


 ショップの前の交差点で立ち止まる。


 横道から出てきた安西さんが、酔っぱらった吉岡さんたちを駅まで送り届けているのを偶然見かけたのがきっかけだったはずだ。あのときは間違って助けようとしたが、そのおかげで安西さんとも親しくなれている。結局、授業中に寝てるのは変わらなかったけれど。


「確かここらへんだったよな、あ、あった」


 信号が青に変わり、アニメショップに入る。真っすぐ進んだ真ん中近くにはライトノベルの新刊コーナーが設けられていた。


「この2か月の間で知らないタイトルがいくつかあるな。前まで読んでいた作品の続刊もある。だけど、最初はやっぱり新刊から……」


 そう思い、棚上に置いてあった新刊に手を伸ばした瞬間、後ろを通ろうとしていた人とぶつかってしまった。


「あ、すいません……本を取ろうとしたら、ぶつかってしまって、ここ道幅狭いですよね――」

「もしかしてお前、芳樹か?」

「え?」


 なんで俺の名前を。芳樹って呼んでいた人なんて天江とあいつくらいしか……とぶつかってしまった人を見た瞬間、俺は驚いて口を押えた。


「なんでいるんだよ、加賀谷かがや」


 あの時から加賀谷は他の地区へ引っ越したはずだった。もう会うことなんてないと思っていたのに。それなのに、今さらこんなところで会うなんて、どうして――


「やっぱり芳樹なんだな」

「……久しぶりだな、加賀谷」

「今でもやってるのか、あれ」

「…………」


 やっている、なんてそんなことを加賀谷に言えるはずがなかった。だって加賀谷はあれのせいで俺が――。


「おい、光輝、こっち買い物終わったから早く次行こうぜ!」


 沈黙が流れた瞬間、髪を染めた4人の男子が加賀谷に近づいてきた。


「ちょっと待ってろ」

「ん? なんかあった?」


 加賀谷と目が合う。

 分かってる。あのときは俺が悪かったんだ。そんなのお前の目を見なくたって誰だって分かることだ。


「いや、気のせいだったわ。行こうぜ!」


 加賀谷が友人たちと扉の方へ向かっていく。去り際に加賀谷に肩を叩かれた。


「お節介はほどほどにしとけよ」

読んでいただきありがとうございます。

こっちでは、お久しぶりです。

最近、スランプ気味なので、

こっちで投稿再開していきます。

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