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異世界勇者~それぞれの物語~  作者: 野うさぎ
番外編 トルコ石編集部
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第4話

湖の話をしばらく聞くことにした。

湖には、自分のやりたいことがわからないこと。

自身の望みが叶えられなかった親が、可哀想に思ったこと。

同じ血筋ならということで、

親の希望としていた所に進学したけど、

やりたいことが具体化してない湖にとって、

モチベーションは持てないらしい。


だから、考えた。

湖が自分のやりたいことがわからないのなら、今からでも見つけるしかない。

親の希望を叶えることは、子供の役目ではないと思うから。


今の僕にできることは限られてる。

自分のこともあるし、湖のことまで面倒を見きれそうになかった。

付き合うとめんどくさい奴と思いながらも、別れる気はしなかった。


そのままにしといても、いいのでは?

恋人ではあっても、家族ではない。

湖の行動に責任を感じる必要はあるか?


「とにかく行くね」

「行くってどこへ?」

「帰るの」

「ああ」

「ああってそれだけ?」


それ以外に何の返事がある?


「また明日」

「明日って何?」


何が悪かったの?


「俺が帰るのを、あっさり受け入れるの?」

「もうちょっと一緒にいたくてもさ、湖にも時間があると思って」

「信じらんない」


何でこうなるのか、誰か教えてくれ。


「帰るの寂しがってよ。

同棲の話とか持ち出してよ」

「え?」

「寂しいの我慢してるのは、俺だけ?」

「そんなことないだろ」

「本当は、待ってたの。

何か言葉をかけてくれるんじゃないかって。

だけど、何ひとつとしてない」


「湖、別れよう」

「どうして、急に?」

「湖がめんどくさくてさ、ついていけなかったからさ、そんなことぐらいなら別れた方がいいかなって」

「考え直そうよ」


どんなことを言われようとも、

僕の気持ちが戻ることはなかったし、

何でこんなやつを好きになったんだろうという思いが強かった。


湖からメールや、電話が何度きても、全部無視をした。

電話に出るつもりもなかったし、メールを返信するつもりもなかった。


こんなことになるくらいなら、

付き合わなければよかったというくらいに、

家におしかけてくるから、

引っ越した。


それでも、引っ越し先に来るから、

警察に頼ることにした。


「離さないからな!」

湖が威嚇してきた。


こんなんなら、最初から恋人なんて作ろうとかするんじゃなかった。


電話番号を変えたし、メールアドレスも変えた。


湖の両親から、謝罪と慰謝料をもらった。


「うちの息子が迷惑をかけて」と湖の父。

「育て方が悪かったでしょうか?」と湖の母。

「そんなに自分を責めなくても…」


両親の話によると、

湖の父が双子の弟で、

兄の子供と、自分の子供、

どっちが有能に育てられるか、

生まれた時から争っていたらしい。

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