第3話
るいきは小学6年生の頃から修行をしていた。
異世界の存在を知ったのは、小学5年生の時。
るいきは高い治癒能力をこの時から持っていたけど攻撃手段は持っていなかった。
そのため敵からは狙いやすい存在となっていた。
「見っけー」
るいきは逃げた。
るいきは治癒能力があるからどんなに怪我をしてもすぐ治せるけど、死んだ人間を生き返らす力はなかった。
どんなに鍛えてもその力を身につけることはできなくて、だからもしるいきが殺されたらもう終わりということになる。
「小さいお子さんがそんな一人で出歩いちゃいけないよ」
「小さいお子さんじゃない」
当時のるいきは、小学5年生のため身長が何センチかは忘れてしまったけどまわりの大人からして小さい方だと思う。
「お子さんはママと一緒にいなきゃだめじゃないか」
「もう大人だもん」
なんて失礼なやつなんだ。
「いやいや、子どもだよ」
「わからないならもういいよ」
「わしはぼくちゃんを襲いにきたんだ、逃がさないよ」
「捕まえたいの?」
「いや、襲いたいだけ」
そんなこうもりみたいな姿に言われたくない。
そうしたらどこからか矢が飛んできた。そしてこうもりみたいな魔物が「いってえ」と叫び、どこかへ飛んでいってしまった。
「ぼくちゃん」とどこからか声がする。
「こんな子どもが一人で出歩いちゃいけないよ」
姿が見えないのに声だけするなんて不気味だ。
こうしてるいきは誰かに守ってもらっていた。
るいき、タイト君、繭ちゃん、守璃ちゃんの四人で公園にいた。
「異世界で戦うの?」と守璃ちゃん。
「危ないよ。異世界に住んでるやつらはもっと強いんでしょ?」
だけどタイト君は「平気です。鍛えてきたから」
すると繭ちゃんが「せめて攻撃に特化したやつを見つけてからにしましょうよ」
「逆にそんな人が人間世界にいると思いますか?」
「そんな簡単には見つかるとは思えませんが、攻撃に優れた人がいらっしゃらないと危険ですわ。タイト様は補助に優れているだけであって、決して攻撃に優れているわけではありませんから」
繭ちゃんの言うことの方が正しいと思う。これから先何が起こるかなんてわからないから。
繭ちゃん、守璃ちゃん、タイト君、るいき、この四人の中で誰も攻撃に特化した人がいないというのが致命的だ。補助、回復、防御、浄化も何かあった時のサポートでしかないから。主流は攻撃だ。
「だけど、そんな人を探している間にやつらは動いているかもしれません。攻撃に特化しているならゲスモンはどうですか?」
「ゲスモンは攻撃に特化してませんわ」と繭ちゃん。「攻撃手段が炎しかもないから、相手が氷や水の使い手なら不利になるでしょう。相性ってものもありますから。ゲスモンも年齢的にきつくなるかもしれませんわ。今年で70越えるらしいですから」
「70歳?」と守璃ちゃん。
「見えませんわよね?しかも、90歳以上の父親の介護もしなくてはならないそうですわよ。ゲスモンは母親を一年前に亡くしたそうで、まだ心の傷が癒えてないそうです」
タイト君の話によると去年ゲスモンは母親を亡くし、そのショックで弱いところにつけこまれたところをクーデレラに浄化してもらったらしい。ちなみに母親は90歳で、るいきからしたら長生きだけどゲスモンの住む地域では早くに亡くなったというらしい。どんだけ長生きしているんだろう?
「ゲスモンのことだから、またとりつかれそうなかんじはありますわね」
こうして繭ちゃんはタイト君の言うことをズバズバ切り、タイト君は断念した。
繭ちゃんはこうゆうところがあるんだよなあ。




