第6話
あのひげのある黒マントのおじさんはタイトがたくさん質問しただけなのに「いつまで続くんだっ」と瞬間移動のごとく消え去った。
とにかくタイトがおじさんから聞けた情報は、クーデレラは古代ヨーロッパや古代日本、古代エジプトとかの時代の頃は人間世界や異世界を行ったり来たりしていたらしい。
だけど扉が閉ざされ、人間世界に来ていたクーデレラは帰れなくなったため人間世界に住み、人間との間に子どもを作り、そしてその子孫と言われるのがタイトのお姉ちゃん颯奏お姉ちゃんと咲声、慶小らしい。
だけどその血縁関係のあるおれたちはどうかって言われると覚醒遺伝とかによるものだし、劣性遺伝みたいなものだから、覚醒しない子孫の方が多いらしい。
覚醒してても自身の能力にきずかない人も多いからそれを見つけるのがおじさんの役目らしい。
そしておじさんは咲声、慶小、颯奏お姉ちゃんを見つけることに成功したとのこと。
クーデレラは女しかなれないらしい。
その理由を聞こうとしたらおじさんはそれ以上答えてくれなくなってしまった。
タイトは気になるから聞いただけなのに、おじさんも頑固だなあ。
タイトはおじさんがいなくなってからはくぼの家に来ていた。
「だーかーらー、おじさんお姉ちゃんたち狙ってるらしいの」
タイトがいくら話してもくぼは信じてくれようともしなかった。くぼは頑固だなあ。
「ただの作り話だろ、第一本当かっていう根拠あるのか?」
「根拠はなくても面白そうじゃない?」
嘘でもいい。
作り話だろうと何だろうとタイトがお姉ちゃんたちを守って、世界を救うなんてヒーローになりたかった。
ヒーローになりたいんだよ、タイトは。
「窓から見てたけどさ、あれ、ただの中2病の一種だろ?」
「くぼなんか知らないっ」
タイトはくぼのそうゆうところが好きになれなかった。
いくら話しても信じてくれそうにないし、だからタイトは慄胡ちゃんのところに向かうよ。
くぼとこれ以上言っても無駄と最近になってようやくわかるようになってきた。
くぼは現実主義者で融通もきかない。
「そうゆうことなら、今日はこれで、じゃあね」
タイトはくぼの家から出た。
向かう先は慄胡ちゃんのところだから、慄胡ちゃんに電話をかけてみた。
「あっ、慄胡ちゃん?」
「タイト?ちょうどよかったですよ。大事な話があるんです。俺の家に来てくれますんか?」
「慶小いるでしょ?」
「いないです。救急車に運ばれましたから」
「え?」
「慶小、颯奏、咲声はみんな警察と一緒に救急車に運ばれました。命に別状はないみたいです。一応くぼにもメールを入れておきますから」
と言われ、慄胡ちゃんにしては珍しく、一方的に電話を切られた。
そしてタイトは早足で慄胡ちゃんの家へ向かい、インターホーンを押した。
そしたらすぐに慄胡ちゃんが出てきた。
「タイト」
慄胡ちゃんはタイトを家に招き入れた。
リビングでちゃぶ台を用意してくれ、タイトにもオレンジジュースを入れてくれた。
「ありがとう」
「おかわりはありますから」
そしてタイトはおじさんの言うクーデレラの話を慄胡ちゃんにした。
「あの黒マント、本気のようですね」
「信じてくれたの?」
「ごめんなさい。だけど、警察も一緒に襲うなんて何かあると思いまして」
「信じてくれないの?」
「今はそんなこと重要ではないんです。 警察も颯奏、咲声、慶小、みんな呼吸器をつけていて、命に別状はないと言っても意識もないからいつどうなるかもわからない状態で、犯人も捕まってないらしいし、目撃証言によると背が高い黒マントでひげのはえてる男が襲ったそうです」
「やっぱり‥‥!」
「とにかく意識を取り戻すまで待ちましょう」
「意識がこのまま戻らなかったら?」
「その時ばかりはどうしようもできないです」
タイトはどうして言い逃れわからなくなった。颯奏お姉ちゃんは活発でお転婆で体育や中学の部活とかでもほとんど怪我をすることがなかったし、男嫌いなところがあっていつも喧嘩は強かった。
まさか颯奏お姉ちゃんが意識を失うところまで襲われるなんて想像もできない。
これは何かの間違いだと思いたい。
ううん、そんなわけない。
慶小だって可愛いし、可愛い娘に手をあげる男がいると思う?
咲声だって、慶小や颯奏お姉ちゃんと比べて控えめなところはあるけれど、襲いたい人かのように思えない。
やっぱりクーデレラが関係してるのかな?
あれはお遊びというレベルじゃなかった。
あのおじさんが許せなくなってくる。
だけど本当におじさんの仕業かもわからない。
タイトはこれからどうしたらいいの?




