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異世界勇者~それぞれの物語~  作者: 野うさぎ
読み切り 第1章
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第8話

 僕はというと、プリモールの彼氏になることに成功したんだ。

 2年も、一緒にプリモールと修行をして、プリモールに気持ちを伝えることにしたんだ。


「プリモール、僕のことをどう思ってる?」

「大切な仲間としての認識」


 どうして、プリモールはいつもこうなんだ。

 もっと、人間らしい表現をしてくれ。


 プリモールは、かわいくて、見た目は青い髪の好みのタイプなんだ。

 だけど、性格は女の子らしくなかった。


 勇敢で、守られるタイプよりも、真っ先にだれかを守りに行くような性格。

 かなりのクールで、感情的になることはないが、愛嬌はいいほうではない。

 おしゃれな服よりも、動きやすいような服とか、敵に見つからないように目立たない服を選ぶ。

 暇さえあれば、戦術の特訓をする。


 プライベートの私服のセンスは、独特だった。 

 ピンクのカエルのパーカーとか、スイーツの写真のTシャツとか。


 こいつの部屋をのぞいてみると、

 女の子らしいと思うところは、ほとんどなかった。

 何種類もの武器が、クローゼットの中にいくつもあった。


 それでも、僕は彼女が好きだった。

 2年もいる今でも、この気持ちが変わらなかった。


 こいつは、戦闘狂だから、誰もお嫁にもらってくれないだろう。

 僕がもらうしかない気がしてきた。


「僕のことを好きなのか、どうか知りたくて」

「好きか嫌いかの二択で聞かれたら、好きかな」


 これは、付き合えるということ?

 僕は、期待してしまう。

 期待しても、どうしようもないってわかっている。

 プリモールは、僕の期待通りに動かない。

 何回も裏切られたんだ。


 どんなに言葉をかけても、あいつは気づかなかった。

 プリモールと一緒に冒険したり、師匠と2年も修行をしたりした。

 プリモールと僕の師匠は、同じ人なんだ。

 

 この世界では3つの属性を持つことが当たり前で、僕は氷と雷の属性を持っていた。 

 プリモールと一緒に強くなっていったんだ。


 僕は、強くなることなんて、本当はどうでもよかった。

 だけど、僕はプリモールと一緒にいられる時間がほしかった。


「これって、付き合えるということでいいのかな?」

「付き合うというのは?」

「僕が君の彼氏になっていいかということでいいのかな?

本当に僕でいいの?

それとも、僕がいいのかな?」


 しばらく、沈黙が続いた。

 なんで、黙っているの?

 答えを知りたいけど、振られることを想像してしまうと、答えを聞くことがこわくなる。


「僕には、メロディーアの考えていることも、やりたいこともわからない。

だけど、これだけわかる。

僕は、君と一緒にいたい。

僕は、可能ならば、メロディーアの彼女になりたい」


 プリモールは、僕に手を差し出した。

 僕は、その手を握り返した。  

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