優等生のヒナタちゃん
「ところでシンジ...!!
今日のお昼は?屋上かどこかで、一緒に食べない?が、学食でもいいけど??」
「え...」
驚いた。一緒に食べることなど、
幼馴染とはいえ、高校に入ってからは一切なくて。というか、中学生や小学生のときとかも一切なくて。
ここへきて急に、だった。
「俺、いつもシンヤと教室で食べているからな...」
とりあえずこれで断ったつもりだったが、
幼馴染ヒナタはしつこかった。
「あー、じゃあ、明日から
屋上で一緒に食べない??」
「ん?おかしいだろ...。
おまえは藤島くんとやらと学食でも
マックでも一緒に行けばいいんじゃないのか...」
そこまで話したところで、
キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴り響いた。
「優等生のヒナタちゃんよ、、勉強を放棄した俺はいいけど、とっとと教室に駆け込まなきゃいけないんじゃないのか...??」
「....っ!本当はまだシンジと話をしていたいような気もあるけど、教室行くしかないわね!!」
バタバタと慌ただしく、、
幼馴染は俺の前から姿を消し、
校舎のなかに吸い込まれて行った。
さて、俺は。
別に遅刻してもいいので
ゆっくりとその後を追いかけたのだった。