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1話 新生活、開始!

 お久しぶりです! 魔法少女としての力を失いました、森野灯です。今日は何と……!


「おはようございます。灯」


「おはよー! 今日からよろしくね、輝夜ちゃん!」


 そう、今日から輝夜ちゃんとの同居が始まるのです! 何てったって[一星大学]に受かったんだもん。


「灯、しっかり輝夜ちゃんの迷惑にならないようにするのよ。輝夜ちゃん、灯をよろしくお願いね」


「いえ! そんな!」


「ちょっとお母さん!? 私に失礼だよ!」


 輝夜ちゃんママはどうしても仕事で来れなかったみたい。残念。


「じゃあお母さん、行ってくるね」


「うん。たまには帰ってくるのよ」


「……うん」


 なんだかちょっと寂しいかも。まぁ離れて暮らすと言っても同じ市内なんだけどね。


「じゃあ行こっか、輝夜ちゃん!」


「はい!」


 電車に揺られ……乗り換えで電車に揺られ……バスに揺られ……。市内とは思えないほどの距離を移動してようやく最寄りのバス停に到着!


「ようやく始まるんだね、私たちの新生活が」


「はい。楽しみです」


 コテンと肩にもたれかかってくる輝夜ちゃん。可愛い……。イチャイチャしたいけどバス停だしなぁここ。


「じゃあ行こっか、私たちの[百合園荘]へ!」


「はい!」


 バス停から少し歩いて[百合園荘]が見えてきた! 私たちはそこの二階の部屋に入ることになっている。


「守屋さーん。おはようございます!」


「おぉ〜おはよう。待ってたよん」


 [百合園荘]の管理人さん、守屋さんにご挨拶。


「引越し業者さんに荷物は先送りしてもらったんだよね。昨日届いてたから」


「はーい! ありがとうございます! 行こっ、輝夜ちゃん!」


「はい!」


 ダッシュで階段を駆け上がる!


「転ぶなよ〜」


 脱力させるような守屋さんの声を右から左に受け流し、早速部屋へ。


「おお〜! 段ボールばっかり! なんか変な感じ」


「そうですね。じゃあ早速、整理整頓しましょうか」


「うん!」


 コツコツと荷物整理を進めていく輝夜ちゃんと、何か物を取り出すたびに集中が切れる私。

 そういえばこうして普通に同じ部屋にいるけど、卒業式の後は大変だったなぁ……。まさかナイトが輝夜ちゃんだったなんて。


「私も驚きでしたよ」


 あっ 声に出てたか!


「でも今考えたらそりゃそうなんだよね。顔も声も輝夜ちゃんだったし」


「ランプもそうですよ? どっからどう見ても灯です。……今思えばですけど」


 うーーん、やっぱ認識阻害ってすごいんだなぁ。


「色んなことがあったねぇ。魔法少女として」


「そうですね……本当に色々なことがありました。でも……その中心はやっぱりランプ……灯でしたよ?」


「私も。中心はナイト……輝夜ちゃんだった」


 あっ……なんかいい雰囲気に……。これはキスする流れかな?


 そっと唇を合わせようとした瞬間、


「いやー! ゴメンゴメン。合鍵渡すの忘れてたよ〜〜。 ……って、ありゃ? なんかお邪魔した?」


「い、いえ……」


「なんでもないです……」


 焦ったぁ。なんかキスするところを見られるのって超恥ずかしいと感じたのか一瞬で離れちゃったよ。


 守屋さんから合鍵をもらって、また2人きりに。さっきのいい雰囲気はどこかへ流れていってしまったのか、何となく気まずい雰囲気だけがそこにはあった。


「さ、さぁ! お昼ご飯食べよっか! 私作るよ」


「あ、ありがとうございます」


 まぁ……持ってきた食材に限りあるしなぁ。オムライスでいいかな?


 ササっと準備して料理開始! 料理は好きだし、好きな人に振る舞うと思ったら気合が入るから順調に進むね。


「はい、召し上がれ♡」


「すごい……! 前食べた時よりもさらに美味しくなってる気がします!」


「気づいた? 花嫁修行じゃないけど、輝夜ちゃんとの生活のために頑張って練習したの! プロ(お母さん)の監修付きで!」


 あれはもう……地獄の日々だった。スパルタなお母さんと毒舌な審査員(桜)。まぁ自分でも驚くほど上達したからいいんだけどね。


 お昼ご飯を食べ終わって荷物整理も後半戦! 輝夜ちゃんはもうすぐ終わりそう……。すごい……!


「う〜〜ん、集中続かないよぉ〜」


「受験勉強の時を思い出したらどうです?」


「うっ……思い出したら疲れが……」


 あれ以上頑張ることこの先あるのかな……。歯医者さんになるためには勉強を続けないといけないんだろうけど。


 この後なんとか輝夜ちゃんにも手伝ってもらい、荷物整理完了! 途中でわざとパンツの箱を開けさせて輝夜ちゃんを赤面させたのは個人的にいい作戦だと思いました。大成功したしね!!


 夜ご飯も私がパパッと作って食べて、お風呂に入ってあとは寝るだけ!

 寝室は別れているんだけど、私たちは分けるつもりはなく、1つの寝室に寝巻きで集まる。


「じゃあ輝夜ちゃん。おやすみ〜」


「おやすみなさい。灯」


 エッチしよっかな〜とも思ったけど引越しの疲れで眠くなっちゃった。明日以降いくらでもできるし、まぁいっか!


 そんなこんなで……私たちの新生活が始まったのです!



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