10/1 灯の誕生日記念「お料理対決」
灯の誕生日記念です。
私の3作品をクロスオーバーさせてみました。
急ピッチで書いたので雑ですが温かい心で読んでいただけると嬉しいです。
どうも。森野灯です。私は今……謎の白い空間にいます。
「いや! 何これ何これ!?」
意味わかんないんだけど! さっきまで輝夜ちゃんとイチャイチャしていたのに突然こんなボーナスタイム待機部屋みたいな所に飛ばされて! どうなってるの!?
「・・・お料理対決〜。ドンドンパフパフ」
……ん? なんか突然ブラッディが出てきたんだけど。そんな棒読みでドンパフすることある?
「では出場者を紹介する。エントリーナンバー1番、一流シェフの娘、愛する人のために毎日料理を作る女、森野灯!」
ブラッディから淡々と紹介される。何これ……。
「エントリーナンバー2番、天才。その一言に尽きる、御陵院アリス!」
「わたくしの優勝は確実ですわね」
……ええっ!? いつのまにそこに……。てか超美人! 好みにもよると思うけど輝夜ちゃんやブラッディに並ぶ……いやそれ以上かも!?
「エントリーナンバー3番、すべては姫のために。アスセナ!」
「まごころを込めて作ります♡」
また後ろにいつのまにかいるし! こっちも超可愛い! アリスさん? は美しい系でアスセナちゃん? は可愛い系だね。白いモコモコした髪と羊みたいなツノが印象的……。
「ではルールを説明する。作るものはカレーライス。各自用意されたものを使ってカレーを作って欲しい。色々な種類の食材があるから、隠し味なんかも余裕で仕込める」
え……なんか勝手に話が進んでるんだけど。今この空間で正気なのって私だけだったりするの?
「そして審査員を発表する。1人目は森野桜!」
ブラッディが名前を呼んだ瞬間、何もないところから桜が召喚された。
「え、ええっ!? 桜ぁ!」
「楽しみにしてるね、お姉ちゃん」
嘘でしょ……? 我が妹よ……なぜこの状況に疑問を持てない! なぜそのまま椅子に座る!
「2人目、美山輝夜」
「か、輝夜ちゃん!」
「灯、優勝してくださいね。でも審査は平等にしますからね」
何これ……あの輝夜ちゃんですら違和感に気がつけていないなんて……。あと真面目で可愛い!
「3人目、柚子」
「アリス様〜! 楽しみにしてますね!」
誰か知らないけど黒髪短髪の可愛い人が出てきた……。あの綺麗な人の知り合いなのかな? 様付けしてるけどどんな関係なんだろ。
「4人目。この2人で1票となる。ユリアン&ロマン」
「「楽しみです♪ アリス様!」」
今度は赤青の派手な女の子たちが出てきた……。もうなんか慣れてきたや。ツッコムのやめよ。
「5人目。リリー」
「期待しているわよ、アスセナ」
長い黒髪をなびかせる女性。どこか面倒見の良さが伝わってくる人だね。
「6人目。これは3人で1票となる。ユーシャ、シルディ、ヒラ」
「「「頑張って〜♪」」」
いっぱい出てきた……。
「これで審査員は終わり。偶数だけど気にしたら負け」
もう何が起きても突っ込まないって決めたもん! とりあえず身を任せてカレーライスでも何でも作ってあげるよ! 別に苦手な分野じゃないし! むしろ数少ない得意分野だし!
「では勝負開始に先立ち、3人に意気込みを語ってほしい。まず灯から」
「え、えぇ!? えっと……美味しいカレーが作れるように頑張ります!」
我ながらなんて普通な……面白みのない意気込みを……。
「次、アリス」
「わたくしのカレーで昇天させてあげますわ」
「最後、アスセナ」
「皆さんのことを思って作ります♡」
クセが強い! 特にアリスさん!
「それではカレー作りを開始する。よーーい、スタート!」
ブラッディのかけ声とともにキッチンと食材が白い空間に出現した! 何このシステム。もう突っ込んであげないんだから!
まぁ普通にカレーを作っちゃおうか。玉ねぎの皮をむいて切って、炒めると。その間にちゃちゃっとジャガイモのアクを取っちゃう。いつも通りの作り方だね。美味しくなるはずなんだけど……他の2人はどう作ってるんだろう?
「スパイスが安物ね。高級品を仕入れてちょうだい」
「……はい。これでいい?」
えっ……なんか材料を勝手に追加してるんだけど。アリなのそれ。っていうか高級食材で固めすぎじゃない!?
アスセナちゃんは……普通に作ってるね。アリスさんだけ異質すぎるんだけど……。
私はルゥ使うけど2人はどうやらスパイスから本格的に作るみたい。凄いな〜。シェフのご経験がおありで?
じっくりコトコト煮る。もうそろそろ完成かな。なんだか変な状況だけど、勝負とあれば負けたくはない! 本気で作ってやるんだから!
ピーーー! っとホイッスルをブラッディが鳴らした。
「……時間終了。では1人前をよそって欲しい」
制限時間制だなんて聞いてない……けどまぁちゃんと完成したからいいか。
「ではこれより審査員に食べてもらう。誰がどれを作ったかは内緒。では1のカレーから」
1のカレーはアスセナちゃんのカレーだね。
「美味しい! 愛を感じる!」
「なんか少し重たいような……」
「食べ慣れた味ね」
「「「美味しい〜」」」
「うん! 美味しいです!」
「野菜が」「お肉が」「「もっと欲しい」のです」
審査員によると美味しいらしいね。まだ1番目の反応だから何とも言えないけど。
「では次。2のカレー」
2のカレーはアリスさんのカレーだね。気のせいか輝いてない?
「美味しいけど……なんか凄すぎて胃がもたれる……」
「美味しいですね。暴力的に」
「こんなにパンチのあるものは初めて食べたかも……」
「「「さっきのカレーとはだいぶ違うね」」」
「うん! これぞ至高の味です!」
「「いつもの絶品……!」」
豪華食品詰め合わせカレーだからか美味しいんだけど何かが変っていう意見が多めかな?
「ラスト。3番目のカレー」
ついに私のカレーの出番……! さぁみんな、どうかな?
「……普通」
「いつもの味です」
「カレーね。カレーだわ」
「「「カレーだ!」」」
「カレー……ですね、これ」
「カレーです」「カレーなのです」
……んん!? 「カレー」っていう意見しか出てきてないよ!? 美味しいとかないの? 桜に至っては普通ってあんたねぇ……!
「では審査員に投票してもらう」
審査員たちが続々と紙に良かったカレーの番号を書いてブラッディに手渡す。どうなる……どうなる!
「……結果発表。1位は……3番のカレー、灯!」
「やったぁぁ!」
……ほへ?
「スゥー、スゥー……」
横には可愛い顔して寝ている輝夜ちゃん。ここは白い空間ではなく、私と輝夜ちゃんの部屋。
「……夢?」
って、なんじゃそりゃぁぁぁぁぁぁ!!!
灯、誕生日おめでとう♪
そしてこの更新を10/4日曜の更新の代わりとさせていただきます。




