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異世界戦争はナンセンス  作者: わたみ
第一章 始まりの道
5/15

 雷牙の如く閃光輝く周囲に焦る


 

  

 「ゲート」を介して転送される位置はある程度狙ったところに転移できるが、あまり正確性がないため、転移後にすぐ戦争なんていうのも偶にあるし、なんなら川や海に転移する時も割とある。

 その時はその時だが、そうなったら非常に面倒くさい。


 俺たちが乗って来たトランクの扉が空いた。


「当たりか」


 辺りはのどかな緑に囲まれていて、青々とした空に陽がさしている。ほぼ狙い通りの場所に着地したらしい。

 そして、あの世界よりよっぽど涼しい。やはり地球温暖化は進んでいるのか。


「いつも通り準備後、攻め込むぞ」


 この戦争では、従来戦争において不可欠だった戦車や戦闘機などのは使われなくなった。

 理由は一つ。「ゲート」をくぐるのに重量オーバーで着陸は愚か、別の次元に迷い込んで一生戻れなくなることになるからだ。

 だからつれてこれる人数もこの重量制限のおかげで、180人くらいしか連れて来れないのだ。

 戦車も戦闘機も使えない。そこで生み出されたのが、このリュックである。中身を開けると、精密に作り上げられたな重鉄がある。これを一人一人装着していく。


「これから近状の確認に行く」


 敵地本部からちょっと離れたところに着いたと思うが、具体的な立地等の情報が無いための散策し、策を練ろうとしようと思ったのだが


「いや、しばらくは攻めてこれないと思うので、ここは一旦待ちでいった方がいいと考えます」


 と、レンが言い出す。

 俺がレンの顔を見ると更に口を開ける。


「おそらく、私達が来たのは察知済みなので、向こうも私達が、いざ攻めよう!っていう時には万全の陣で向かってくるでしょう。」


「あ?()()如きがイキがるなガキ」


 図太い声が鳴る。


「イワンB班隊長、慎め。レン大隊長は一応お前達より身分的には上だぞ。」

「しかし仮にもこいつは……」 


 俺は釘を刺した。

 イワン=ドーアーB班隊長。がたいのしっかりしている、圧の効いたゴリゴリのゴリ顔。近寄ったら殺されるような見た目だが、腕は一流。隊長というエリート軍人だ。


「今まで通りと一緒じゃ相手も学ぶのなのよ、ちょっとでもいいから変化を加えるべきって言うのよ。おわかり?カタブツ」

「アァッ!?」


 あぁ……

 これは、めんどくさくなってきたな……

 俺は特大の釘を刺す。


「元気だな、その有り余る元気を戦に使え、なんなら今、()()()()()()()()()()()()()


 レンはため息をついて、頭をかいた。


「ちっ」


 イワンは不満面になってレンを睨んでいた。

 そして俺は少考する。 


「レンの策も言いたいことも分かるが、今は論外だな」


 さっきのいざこざによって、レンの案について考える時間ができたため、スラスラと告げる。


「まず、それでは()()かもしれない。待ちが過ぎて、逆探知されれば先手を取られて不利。つまり間合いを見計らうのが面倒なんだよ」


「ん?敵は防衛的武器しか所有していないはずですよね。"あっち"から攻めてくることはもう、無いはずですよね?」


 と、レンが返す。

 レンの言うことは真っ当だ。戦争し始めの頃は"あっち"側も攻撃的武器もそこそこあって、一進一退の攻防だった。


 しかし、そもそもこの戦争は異世界側にとっては圧倒的に不利な戦いだった。

 理由は一つ。

 異世界側からこっちの世界に転移する手段を持っていない為だ。


 何年かに渡っての消耗戦になったため、気がついた時には"あっち"はもう、攻撃手段を消耗し尽きていた。

 しかし……


「それは油断になるだろう」


 俺はそう切り捨てた。

 油断。人間における随一の大敵以外何者でも無い。


「攻撃手段がないといつから保証ができた。保証のないものに賭けるのは()()の所業だよ」 


 俺はそう切り捨てた。

 俺は比較的慎重派だとは自負しているし、それに対して不満などがある訳ではない。むしろ長所に存在すると言っても過言ではない。だからこう言うことに関してはバカといった強い口調が出てきたのだろう。

 いつも冷静な俺が珍しく強い口調だったからだろうか、俺の弁明に、辺りは静寂になっていた。

 何か、一人芝居をしている気分だ。


「あと、俺らは制限時間があるからそれを無意に消耗したくない」


 俺らは二日か最高でも一週間経つと強制的に"こっち"に移転される。

「ゲート」に不祥事や不具合が起こった時に帰還する最終手段だ。

「さ、準備はできたな。行くぞ」 

 冷えていた空気にそっと背を向た。

 

 

 <<<<<<<<<<<

 

 

「陣形配備調整」 


 俺は液晶パネルから写し出されるものを見て指示をしていた。

 これには敵の「魔学」を使うのに必要な「魔力」と、俺たちに埋め込まれたチップを正確に座標指定する特殊なアイテム。名称「モニター」

 そして俺たちに埋め込められた、「チップ」を通じて耳から下げられたマイクを通じて直接脳に俺の言葉を送っている。


 つまり「チップ」には、自陣の位置の把握と、テレパシーの要領を果たしていると言う訳だ。


 そして、俺の明確な地位は侵略科指揮長。俺は戦うのでは無く敵の位置を見て味方の指揮をするのが俺の仕事なのだ。


「当初の通り実行する。右サイド、少し左にずれろ……よし、そこだ」


「レン、お前はもっと高くいけるか?……おっけ、ならいい」


 それに対してレンは侵略科大隊長。先陣切って戦う大駒である。

 だが、レンの場合、魔法『飛翔』で上からの遠距離攻撃を得意としているため、先陣切っては戦わない。


 そこで大きな疑問が浮かぶだろう。


 "人()()''()()()()()()()()()()()


 まず、"人質"には首に機械的なチョーカーが付けられていて、()()()()()()()()()()()()()()()謀反(むほん)されたらたまらないからな。

 そして、数少ない生き残った人質のうち、十人だけは、「魔力」指数が段違いに高く、そこから生じる莫大な「魔法」が使用できる貴重な個体を利用しなきゃ勿体ない。

 そう考えた政府が特例として、戦争に放り込んで、大隊長という名の"人質"を使った前線送り(おとり)を認めているのだろう。まぁ、政府としてもここまで強力で、未だに十人のうち誰一人死んでないのは予想外だっただろうが。


 そしてもちろん、十人にもチョーカーは付けられ、チョーカーの発揮の権限はその部隊の指揮長に権限がある。

 つまりレンの命は、俺が預かっていることになるのだ。


 

<<<<<<<



攻撃を開始するための陣形配備を構成し終えた。

 


「突撃カウント五秒」


 声を振り絞る。

 ここまで来た。頑張った。

 

 

 

 

 

 

 五

 

 さてさて準備はできた。

 体も

 心も……

 

 四

 

 終わらせる

 変えて見せる。多少の予定は狂ったが、あの世界を1%の確率でもあれば変えらる。

 そう、俺たちで救うんだ。

 

 三、二

 

 

 

 

 

 

 

 

 一

 

 

「突撃ぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

この作品の作者、わたみです



私の友人の話をしましょう

まず一年前、高校一年の時、友達経由でそいつと知り合いました。

仮にA君と名付けましょう。


A君はクラスの人気者でした。

同じ学年でA君のあだ名を知らない人はいないんじゃないかな?


A君はちょくちょくうちの部活に来てました。

そしてちょくちょく話しました。

アニメという共通の趣味があったから話は弾みました。


二年生になって、文理選択で、僕は理系クラスを選択しました。


仲のいい友達は別のクラスで、よく話す知り合いはたった一人しかいませんでした。


焦る。

どうしたらいいの分からず、その時は自分の席の隣でずっと立ってましたね。


しかし、そんな僕に最初に声をかけてくれたのはA君でした。


「大丈夫?」


いいやつだ……

ほんっといいやつだったなぁ……


その後も少し話をしてくれて、その度に人のことを思いやれるいいやつだなぁ、と度々尊敬の念を持ちました。


そして、丁度これの執筆中の突然でした。







2019年12月13日

A君は自殺しました。





……じゃあね、お前のこと、絶対に忘れないから。










ご冥福お祈りします

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