2.共になら勉強は楽しい
あの日だけ宮地先輩と帰るつもりだった私。
ところがどっこい何故か先輩と契約を結んだからかどうなのかは知るよしもないが宮地先輩は放課後になれば研究室に通いこみ、それからは毎日の様に宮地先輩と帰るようになった。
最初の時の私は嫌々一緒に帰っていたが少しづつ毎日一緒に帰るのが楽しくてしょうがなくなった。
そんな私も先輩と帰るのが多くなっても1人で学校で居る時間は多かった。
特にお昼の時間などは約1時間丸々1人で居る。
そんな私は何時もは昼食を終えたら図書室へと向かう。
そして今日も---。
図書室に付けば早速、問題集を広げてノートに書き写す。
しかし……意外と途中で止まる。
周りには真面目ちゃんとか思われて勝手に頭が良いと思われがちだが実際の所、私は不得意だ。
そして今日も得意でもない勉強をしたフリをして忙しいですアピールをする。
得意な教科何て文学だけ。
何時も昼は苦手な教科を克服使用と専念しているのだがやっぱり今日も無理っぽい……。
「うーん……」
そんな時……
「お嬢さん、何かお困りカナ?」
聞きなれた声がしたので振り向くとそこには宮地先輩が居た。
「宮地先輩どうして此処に?」
「どうしてって……今日は俺の当番だからカナ?」
「当番?」
「俺、図書員なんだ。こう見えて♪」
「全然似合いませんね……」
「そうだね。逆に唯ちゃんの方が図書員って感じだよね〜♪」
「私は学級委員です。図書員したかったのですが呆気なく取られてしまいました。」
「あららっ……ソレは残念。唯ちゃんも図書員だったら最高だったのにな♪」
「えっ?」
「おっと、何でもないよ。それより1人で勉強?」
「はい……」
「もしかして解けないとか?」
「うっ……」
「当たりなんだ。」
「その笑みは何ですか?」
「何時も1人で勉強してるから苦手な科目無いのかなって思ってたんだよねぇ♪」
「そうですか……」
「この前、友達いないなんて人生最高に楽しくないって言ったの覚えてる?」
「はい……。」
「俺と唯ちゃんって友達でしょ♪」
「……そうなんですか。ソレは知らなかったです。」
「そんなぁ〜」
「わざわざ、同意を求める顔しないで頂けますか。困ります。私の思い違いだったとかもありますし……」
「そんなことは無いよ。唯ちゃんと俺は友達だからさ♪」
「そう……ですか。」
「それでなんだけど、友達って一緒に帰ったり喋ったりするけどこれ以外に楽しくて一緒に学べたりする事があるの知ってる?」
「へっ?……なぞなぞですか?」
「違うよ。」
「?」
「分からないところがあったら勉強会ってのをするんだよっ♪」
「勉強会?初めて聞きました。。」
「皆で集まって勉強を教えあったりするんだよ♪そりゃー本当楽しいよ」
「勉強会ですか……」
「それで今分からないところに苦戦してる唯ちゃんに提案なんだけど2人でミニ勉強会しない?昼休みも後、30分もある事だし♪」
「……」
(勉強教えて貰う→解る→無料で分かるからお得♡)
「先輩……お引き受け致します。宜しくお願いします。」
「えっ……本当?即答で断るかと思ったんだけど……」
「お得なので……。」
「お得?何か分かんないけど……まぁ、いいや♪」
「はい」
「所で今止まってた所は何処?」
「魔法学の召喚式です。」
「あぁ……物を召喚する所か。そこはね……こうやって……」
先輩の教えが意外と良かったことがその日の記憶によく焼き付けてます。
そこで分かった事……
先輩がいう事はいつも当たってるって事……。
そして、ちょっと距離が先輩と近いからか顔が熱くなってるってことです。
2人でやる勉強会楽しいけど
少し熱っぽいです。
何故でしょうか?
【続】