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彼だけのエピローグは、

「うわぁ!」


 少年が驚いた声をあげると、瞬く間に自分を追ってきていた魔物たちは真っ二つになった。こんな大きな魔物を呆気なく、と驚くが、真っ二つにした本人はすぐにその場を去ろうとしていた。

 森の中で魔物から逃げていた少年を助けたのは目を出すための穴もない真っ白な仮面をつけた騎士姿の人だった。その仮面には花のようなものが浮き彫りになっており、一色の変哲もない仮面に華やかさを加えていた。


「ま、待ってください!」


 少年は慌てて立ち去る仮面の騎士を引き留める。


「あ、あの、ありがとうございました」


 お礼を言って、ぺこりと頭を下げる。しかし、騎士は何も言わずに少年の方に顔を向けているだけだった。仮面をつけているため、表情が見えず、少年は何か無作法をしてしまったのかと心配になる。

 しかし、騎士はぽつりと言った。


「構わない。……彼女との約束だから」

「やく、そく…?」

「ああ、俺は――をやり遂げる。そして、――であり続ける。俺は彼女の――だから」


 そう、騎士は呟くと消えるようにいなくなってしまった。







 どの国でも、白仮面の騎士は有名であった。

 この騎士は恐ろしく強く、そして、魔物を狩るように倒しては、消えるようにいなくなる。

 時には、戦争を画策する王族や重税を課す貴族をも殺した。

 彼が誰だか、どこのものなのか知る人はいなかった。

 しかし、彼はその噂が消えるまで、人々を助けたという。

 まるで、――のように。

拙作にお付き合いいただきありがとうございました。

これで彼女と彼のはなしは終わりになります。

初めて完結のボタンを押せて、ちょっと感動です。

納得いかない方もいるかもしれませんが、作者としてはこれでこの二人の物語は終わりです。

作者はハッピーエンドも好きですが、悲恋も大好物なのでこんな形に納まりました。

少しでも読者様の心の琴線に触れられればと思います。


他者視点についてですが、忙しいので、追々更新予定です。

その中で本編中に解決しなかったことも伝えられればと思います。

もし見たいと思う視点がありましたら、感想欄などに書いていただけると、時間が空き次第、書きたいです。


1週間のお付き合いありがとうございました!

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