器は満たしてはならぬ
掲載日:2026/05/13
腹八分目。
器は満たしてはならぬ
空の渇きの苦しみを避けたかろう
手に入ったものを注ぎ込まれる喜びを
楽しみたかろう
これはひとの性
とはいえ けっして
器は満たしてはならぬのだ
器を満たしてしまえば
その次は
ひとまわりおおきな器に移し替えて
この器をも満たせるようにと
欲望を膨らませるからに他ならない
これもひとの性
だからこそ
器を満たしきることなく
八分めほどにしておくのがよいのだ
空の渇きからは遠くて
器を移し替えて
欲望を膨らませることもない
手に入ったものを注ぎ込まれた喜びで
満たされきっていない器にも満足しておけば
満たされきった器に不満を覚えることなど
なかろうというもの
これぞひとの性
わかっちゃいるけど、ねえ?




