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第7話 榊原の過去

鶴岡「人殺し!」

人殺し...。それが、俺の殺し屋人生の引き金となった。


その日を境に俺は、中学校を不登校になり、殺し屋としての腕を磨いた。もちろん、それは過酷な人生だった。上の奴からは毎日雑用をされ、気に入らなければ殴る蹴るなどの暴行を受けた。最初は痛かったけど、段々と痛みは無くなっていった。そんな時だった。あの人に出会えたのは...。


榊原「...」

?「あんたが、榊原?」

見知らぬ女が話しかけてきた。

榊原「どちら様?」

矢代「天才美少女の矢代(やしろ) (もも)さ!」

榊原「ふーん」

矢代「おいおい、どうしたよ...。普通こんな美少女を目の前にしたら興奮して抱き着いて鼻血出すのが定番でしょうが!」

榊原「何を言っているのか分からないし、別に美少女でもない」

矢代「んもう!これだから最近の子は...。」

彼女は矢代 桃。後の俺の師匠だ。

矢代「少年、殺し屋を目指しているんだろ?」

榊原「だったら?」

矢代「私の所で修業しないか?強くなれるぞ!」

榊原「断ります。変な人に着いていきたくないし」

矢代「へ、変な人...」

榊原「それに今の俺なら、あなたに勝てそうですし」

その言葉を聞いた瞬間、矢代は榊原の顔に傷をつけ、目つきを変えた。

矢代「これでどう?」

榊原「...」

矢代「なーんてね!でも、多分私の方が強い」

榊原「...本当に強くしてくれんのか?」

矢代「いいわよ。サービス!」

そうして、俺は矢代の弟子となり殺し屋としてのイロハを学んだ。すぐに俺は強くなり、その時には殺し屋としての名が通り始めていた。


矢代「ふふん!順調順調!」

榊原「...」

矢代「どうしたのかい?」

榊原「師匠、俺は中学の時、とある先生を殺した。初めて人を殺した。その時は流石に手が震えた。でも、今は人を殺しても、あの時の感覚は無い。俺、おかしくなったのかな...。」

矢代「榊原、殺し屋というのは修羅の道だ。そんな考えは今すぐ捨てろ。出来ないなら、今すぐ殺し屋はやめたほうがいい」

榊原「師匠は人を殺すことに全くの抵抗はないのですか?何か考えたりしないのですか?」

矢代「残念だけど、そんな感覚は捨てたわ。そんな半端な気持ちじゃ、この仕事は出来ない。私は殺し屋としての真っ当な人生を送るって決めたの。」

榊原「...師匠はやっぱり凄いや。」

矢代「でも、そんな私でも二つだけ怖いことがあるの」

榊原「怖いこと?」

矢代「私が殺されること、そして貴方が殺されること。」

榊原「...」

矢代「変だよね、殺すのは怖くなくても殺されるのは怖いって...」

榊原「やっぱり師匠だってあるじゃないですか....」

矢代「ふふふ、そうかもね」


その後、師匠は遺体となって発見された。焼死だろうか、遺体は黒く焼けていて顔は確認できなかった。今だ犯人は捕まっていない。俺は師匠を殺した犯人を殺してやりたい。それが過去に戻った今でも強く思っていることだ。

続く

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