第3話 最初の犠牲者
榊原「(石川 登。俺の中学生活で唯一友達になった子だった。)」
石川「榊原くんも、いじめられているの?」
榊原「うん...」
石川「僕もなんだ。」
榊原「そう」
石川「なんで、こういう弱そうな人をいじめるんだろうね」
榊原「楽しいからだと思うよ」
石川「僕には分からないな。人を傷つけて良いことなんか無いのに」
榊原「それが普通の人に考え。いじめを楽しいと思えるやつは異常な奴だよ」
石川「だよね」
榊原「...なんで飯田に殴られたの?」
石川「...宿題見せろって言われて断ったら殴られた」
榊原「痛いよね」
石川「うん...。でも、榊原くんと話せて、ちょっと痛みが和らいだかも」
榊原「なら、よかった。じゃあ、そろそろ帰るね」
石川「うん、じゃあね!」
榊原は夜道を歩いていた。
榊原「大丈夫だよ、石川。もう...君の痛みは完治される」
飯田「ははは!でよ、そいつが逆らったから...」
男子「なあ、あれ...」
飯田が公園でたむろっていると目の前に榊原が現れたのだ。
飯田「あっ?榊原か?んだよ、殴られにでも来たか!」
榊原「...」
男子「なんだ?ビビッて声も出せねぇのか!だっせぇ!」
男子「漏らしたんじゃね?!」
飯田は榊原の胸ぐらをつかみ、突き飛ばしたのだ。
飯田「失せろ、ゴミが」
榊原「...飯田」
飯田「あっ?」
榊原「それがお前の答えか?」
飯田「なんだ?テメェ?」
男子「お前、飯田さんを呼び捨てしてただで帰れると....」
榊原は腰に隠していたハンドガンを取り出すと、飯田の周りにいた男子たちの頭を打ち抜いたのだ。
飯田「ひっ!」
榊原「本当は一人の時に殺したかったのに、お前はずっと兵隊をつかせてんな。だせぇぞ、飯田」
飯田「な、なんだよ...。そんな銃持ったところで俺を殺せるわけないだろ!」
榊原は銃口を飯田に向けた。
榊原「昔の俺ならな...。だが、今は違う。あの時の俺とは格が違いすぎる。殺すのにためらいなんてないんだ」
飯田「何言ってんだ、お前...」
榊原「最後に言い残すことは?」
飯田「やめろ...やめてくれ...」
榊原「カウントダウンでもするか...。5...」
飯田「こ、殺したら後が怖いぞ!」
榊原「4!」
飯田「俺の友人が!」
榊原「3!」
飯田「俺の先輩が!」
パンっ!
公園中に発砲音が響き渡ったのだ。
榊原「あっ、ごめーん、カウントダウン終わってなかったのに殺しちゃったね」
飯田「...」
安西「へぇ、面白いじゃない」
続く