表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/10

第1話 未来から来た殺し屋

2015年、神谷トンネル。

?「...」

一人の少年が神谷トンネルに入った。

ヤンキー「あっ?」

そこは、街のヤンキー集団が集う場所で、一般人が通れば半殺しにされる有名なトンネルだった。

ヤンキー「なあ、兄ちゃん、ここをどこだと思ってんだぁ?!」

ヤンキー「とりあえず、財布置いてけ。その後はたっぷり可愛がってやるからさ!」

?「...」

ヤンキー「てかなんだ?テメェ、中学生か?」

ヤンキー「中学生がこんな時間にたむろってんじゃねぇぞ!」

?「....」

ヤンキー「おい、なんとか言えや!」

ヤンキーは少年に殴りかかろうとした。

その頃、警察署では...。

警察「警部!神谷トンネルで負傷者が出たと報告が!」

警部「ったく、あそこには近づくなと警告してんのに...」

警部は手に持っていたタバコを灰皿にこすりつけた。

警部「...で、負傷者は一般人か?1名、2名か?死者だけは勘弁だぜ」

警察「そ、それが...。報告では重傷者78名、重体者21名、軽傷者2名の合計101名...。」

警部「なっ...101名だと?!まさか、101名の一般人が犠牲に?!」

警察「そ、それが...101名は全員、地元のヤンキーだと...」

警部「なっ!」

警察「警部!たった今、軽傷者の一人が取調室に入れられたとのことです!」

警部「分かった」

警部は取調室に入った。警部の目の前には青ざめた男がいた。

警部「さて、ゆっくりで言い、聞かせてもらおう。神谷トンネルで何があった?」

男は負傷した首をおさえながら、怯えた様子で話した。

男「あ、あれは人間じゃねぇ...。化物だ....。みんな....殺される一歩手前で....」

警部「相手は何人なんだ?!」

男「......」

警部「答えろ!」

男「....一人」

警部「...はっ?」

男「あいつは....一人で....俺たち仲間全員を....」

警部「(一人で101名も?!何者なんだ?)」


2025年

榊原(さかきばら) 博人(ひろと)、年齢は23歳。現在は殺し屋をしている。

榊原「今日は...これで30人か。」

その時、コンコンっと足音が聞こえた。

榊原「誰だ」

榊原は銃を構えた。

?「心配しないで、味方よ」

榊原「...なに?」

安西「申し遅れました。私は安西(あんざい) 加奈(かな)。」

榊原「女?」

安西「榊原 博人...ね。流石に私のことは覚えていないだろうね」

榊原「あっ?」

安西「なら、昔ばなしでもしましょう。」

安西はショートヘアをかきあげて、近くのコンクリートブロックに座った。

安西「榊原 博人...。10年前、中学校でいじめを受け、その憎悪が大きくなり人を憎むようになる。その影響で殺し屋となり、人を殺す仕事へと成し遂げた。どう?大体合ってる」

榊原「...思い出した。お前は中学生の生徒会長、安西 加奈だな!」

榊原は怒りの顔を見せた。

榊原「一体どのツラで来やがった!」

安西「落ち着いて。私はあなたに良い報告を与えようとしたのよ。」

安西は一本の薬を渡してきた。

安西「これ何かわかる?」

榊原「なんだそれは...」

安西「最近になって開発された過去に戻れる薬よ。まだ完全ではないけどね」

榊原「そんなものを渡して何になるんだ?」

安西「これであなたを10年前に戻そうと思ってね」

榊原「はっ?」

安西「10年前、あなたは気の弱い人間だったわね。だから、周りからも弱く見られ、いじめの対象となった。けど、今のあなたは違うわよね。今のあなたが10年前に戻れば、いじめてきた奴らにも勝てる。そう思ったことはない?」

榊原「なにが目的なんだ?」

安西「...別に、私はあなたをいじめてきた奴をどんな風に殺すのか観察してみたくてね」

榊原「サイコパスやろうが!第一、テメェだったいじめてきただろ!過去に戻っても俺はテメェを殺すだけだ!」

安西「別にいいわよ。でも、私もこの薬を使う予定だから過去に行っても過去の私は今の私よ」

榊原「はっ?」

安西「言ったでしょ?観察したいって。その観察結果から私はあなたという存在を知りたいの」

榊原「絶対に裏あるだろ...」

安西「どうする?私に協力してくれれば、多少の報酬はあげるけど...。あっ、でも10年後ね」

榊原「...いいだろう、俺も10年前の奴らには仕返しがしたい。」

安西「交渉OKね」

安西は立ち上がり、ゆっくりと榊原に近づき、安西は薬を自分の口に含み、それを榊原に口移しした。

榊原「っ!」

榊原がその薬を飲むと段々と意識が薄れていった。

安西「キスは最初の報酬よ。じゃあ、10年前でまた会いましょう」


2015年、神谷トンネル。

榊原「...なるほど、身体能力や頭脳といったところは2025年のままか...。つまり見た目は中学生でも中身は大人か...。なんかの漫画で見たことあるけど...」

榊原は後ろを振り向いた。

榊原「俺にたてつくから、こうなるんだよ」

榊原の目の前には101人のヤンキーが倒れていた。

続く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ