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#3話 「知られざる真相」4
+【裏のうら#2】
仮面をとった少年――なつきが”伯父さん”と呼んだその
人物は――屈託のない笑顔を浮かべた。「…あなたは?」リタ
が不思議に思いたずねると、男は「いやはや、一体何から説明
するべきか…。」といって腕を組んで話の内容を整理し始めた。
「マモルさんなのね…。」すっかり肩の力が抜けて座り込んだ
なつきがそう問いかけると、男は「うん、僕は君のおじさんの
亜宇守だ。間違いないよ。」
「…本当に久しぶりだね。もっともあっちの―――〈かりそめ
〉の世界ではたまに逢っていたけど、ここで逢えるのを心待ち
にしていたよ。」
「っ・・・・・・。」
「わあああああああああん!」
おじさんのいたわるような笑顔に何かが吹っ切れたのか
なつきは大声をあげて泣いた。それはリタが今まで観たなかで
最も純粋で穢れのない鳴咽だった。