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★SAVER  作者: 佐伯理太
1/12

#1話「緘黙のリタ」

リタが目覚めると時刻は0時を回っていた。彼は取りあえずパ

ソコンを開き、司令官からのメールをチェックした。

すると案の定新着の案件が届いていたので、どんな用件かと

恐る恐る開いてみると、慧眼けいがんのなつきがなんとやら

と書かれている。

慧眼のなつき?

慧眼の意味なら知っているがなつきって名前は聞いたことも

ないぞ

更に読み進めるとどうやらこの「慧眼のなつき」という女の

子が僕の相棒に選ばれたらしい。

これはセイバーの試験を通過したもののパートナー不在で仕事

が出来なかった僕にとってはとても嬉しいニュースだ。

僕は早速メールに返事を送ると

まだ名前しか知らない女の子のことを思い浮かべてみた。き

つとおとなしくてかわいい子なんだろうな…

そんな妄想をしているうちにあっという間に面会の日が訪れ、

僕の淡い妄想は見事に打ち砕かれることになった。

午前4時になれば外では小鳥の甲高い鳴き声が響きわたる。昨

日の夜に起きて寝ていないリタにとっては生活のリズムもへつ

たくれもないが

今日はパートナーとの面会の日ともあって感慨深い気分で朝

を迎えた。

リリリリリリ

珍しく電話のベルが鳴り、 受話器をとると案の定相手は司令官

だった。

余程重要な用件でなければ通話はかかってこないと聞かされ

ていたため、気持ちが引き締まる。

外川とがわリタの番号で間違いないな」

「ええ、間違いないです」

「先日メールで伝えた慧眼のなつきが本部に到着した。直ちに

支度をして本部に向かうように。」

「了解です。あ、なつきちゃん、どんな人でした?」

ガチャン、ツー、ツー、ツー。

司令官は本人に通じたことを確認すると用件のみを言ってこち

らの返事も待たずに電話を切ってしまった。

リタは浮かれた質問をした自分が恥ずかしくなった。

だけどこれからセイバーになって色んな任務を引き受けると

思うと胸が熱くなり、些細なことは気にならなかった。

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