表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『精霊使いで再起動しました。』  作者: 山口 犬
第六章 【二つの世界】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

931/1278

6-158 見覚えのある者4










「ステイビル様……すぐにここよりお逃げくださいませ!」




「メイヤ。すまないが、それはできない」



「ど、どうしてでございますか!?この村の規模からすれば、王国の兵の数に比べれば些細な……」



「人間よ、我らはその兵を一度追い返したのですよ?」



メイヤがどうしてエレーナのいうことを聞いてくれないのかという思いから、元王子のステイビルにさえ大きな声で反論をしてしまった。

それを聞いたことに対する答えは、ステイビル本人の口からではなく新たにこの部屋に入ってきたエルフの女性から聞かされた。



「あ、あなたは……」




メイヤは、生まれて初めて見るエルフの姿に目を奪われる。

その雰囲気は森の管理者と噂される程の上品な気品を纏い、容姿も人間とは違う美しさも兼ね備えていた。



「私はこのグラキース山を拠点にしているエルフの長、ナルメルと申します。我々は、ステイビル様と共にあの国王と戦うことを誓っています。我々だけではなく、この山に住まうドワーフの方々も一緒にです」




メイヤはこの場所に来るまでに、様々なことを想像していた。

メイヤの聡明な頭脳は、度々エレーナやフリーマス家を守るために役立っていた。

この場所に到着するまでの日々、どうすればこの状況を変えることができるかあらゆる可能性を考慮し考えてきたつもりだった。


人間よりも能力の高い亜人たちと手を組んでいることは、メイヤの中にはなかった。

だが、それでも王国の兵士の圧倒的な数によって、この村が侵略されてしまうことの確率の方がいまだ高いと判断した。




「あんた……メイヤだっけ?」



「あ、はい……そうですが」



次にメイヤは人間の女性に声を掛けられ、そちらの方へ向いた。

名前を呼ばれたことに返事を返して、向こうからの出方を待っていたがなかなか言葉が返ってこない。

周りの者が何かを言ってくれるのではという期待もあったが、それも杞憂に終わった。

名前を呼ばれて返事をしたことに対し、それ以上の進展がないことに不満が募り、それが最高点に達したためサヤの失礼な態度に対して注意をしようとしたところ……



「アンタさぁ……本当にエレーナって人が、伝言を頼んだだけだと思ってるの?」



「え?」



「アンタ自分の考えには自信があるみたいだけどさ……」



「サヤ様……」



ステイビルはサヤの言葉を静かに遮り、サヤもその気遣いを汲みとり、それ以上のことは話さなかった。

メイヤは、そのやり取りが気になって

掛けられた毛布を剥ぎ取り、ベットの縁に脚を下ろしてステイビルの方へ身体を向けた。

そしてスカートを両手で握りしめ、自分に襲い掛かる不安をステイビルにぶつけた。


「ステイビル様!一体……何かあるのですか?エレーナ様は……エレーナ様は……!?」



メイヤの力強い瞳で見つめられたステイビルは”ふぅ”と息を吐き、自分が考えていたメイヤが送られてきた状況の推察を話して聞かせた。




「これは、私の……」



ステイビルは少しだけサヤに目線を送り、再びメイヤの元へ戻した。



「これは私の考えだが、エレーナはメイヤを”逃がすため”にここへ寄こしたのだと思う」









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ