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問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『精霊使いで再起動しました。』  作者: 山口 犬
第六章 【二つの世界】

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6-456 決戦28







(な……なぜ、私がこんなことに……!?)





盾の創造者は、自分の創り出した人間と同じ存在が自分を追い詰めている現状に様々な思いが頭の中で行き交う。

この世界を統率させるために、ラファエルという存在を創り出し、それより下の能力の存在たちを制してきたはずだった。



(……どうして?)



盾の創造者は焦る気持ちを落ち着かせ、この世界ができてからここまでの間に起きたことについて、過去を振り返っていく。




この世界という箱が用意され、後に剣と盾に分かれる二つの大きな存在はこの世界にある資源を使って、様々なことを試していった。

元素と魔素を組み合わせてみたり、既にいる生物たちの構造を参考にして流れていく大量の時間の中で、様々な変化を生み出していった。


その中で剣の創造者は物質に対しての変化に興味を持ち、盾の創造者は生物に対して興味を持った。

次第に変化が落ち着いてくると、二つの存在はお互いの分野にも興味を持ち始めた。

そして、お互いの分野の足りないところにも、手を伸ばし始める……それが、今回の問題の発端となった。

だが、いつしかお互いは自分にできない相手の優位な部分をについて羨ましく思う気持ちが芽生え、同じ地位と能力であったはずが差を感じ始めた。

そこから、常に一緒に行動を取っていた二つの存在は、別々に行動を取り始めていった。


そして、その時は訪れる。

二つの存在が見たこともない現象がこの世界で発生した。


それは、”サヤ”という存在だった。


一番初めにその存在に興味を示したのは、盾の創造者だった。

剣の創造者もその現象には気付いてはいたが、感じ取った生命力の低さから大したものではないと判断し放置することにした。


盾の創造者も同じように、今までにない発生をした存在を見過ごそうとしていた。

しかし、何かが思考の中で引っ掛かっていたため、その存在のことを調べることにした。調べた上で何もなければそれでいいが、その時期に感じていたもう一つの存在に対して優位な立場となるために、相手が考え付かないようなことを行わなければならないと、盾の創造者は気が乗らなかったが行動を起こした。

そして、その行動が後にここまで大きな影響を与えることになるとは、本人も予想ができなかった。



盾の創造者は、皮膚と服が焼け焦げている意識のない人間の傍に立ち、その姿を見下ろした。

ボロボロになっているが、この世界では見たことのない不思議な服装の人間に対し、興味が湧いた盾の創造者は、この生き物がこの世界から消えてしまう前にその記憶を覗こうと、まだ人型でない存在ではあるがその身体に触れる。

そして、この身体のことを調べてみると、自分がこの世界で創り出した人間と同じ構造をしており、造りについては特別変わったところは見られなかった。

そして、盾の創造者はこの生き物が今まで見てきたモノを調べることにした。



(――!?)



その人間の記憶の中で見た物は、この世界には存在しないものばかりで、自分たちが望んでいる生物の進化をしてきた存在であることが見えた。








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