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問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『精霊使いで再起動しました。』  作者: 山口 犬
第六章 【二つの世界】

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6-262 質問3







「サヤちゃんが……?どういうことですか?」




『ハルナ……あなたも含めてですが、お二人は私たちが創りだした存在ではありません。形や構造などは似ているところもありますが、それよりも深い部分の核は、この世界の存在とは異なっています。これは私たちが目指しているものに近いものがあります……その話はさておき。あのサヤという者が持つ情報を、何らかの形でオスロガルムは、組み込んでいたのです。それによって、今までの存在とは異なり、あのような状態まで変化を見せていたのです』



その話を聞き、ステイビルはオスロガルムと会話をしていた時のことを思い出す。

魔物であるが話が通じ、ある意味では人との部分に近く寄り添える気配もあった。

いま思えば、それはいま創造者が話したことによる変化によるものではないかと推測した。




「……だ、だから。オスロガルムが倒された時に、世界の崩壊が起きなかったってことですか?」



先ほど自分の中で醜態を見せたと感じていたエレーナは、恐る恐る今の話しで自分が納得した状況を口にした。



『そうとも言えるかもしれませんね……ただ、オスロガルムももとはと言えばこのラファエルと同じような意味を持った存在にするつもりでした。途中で誤りを見つけてしまったために、その存在を隠してはいましたが、オスロガルムの持つ資源の量は、この他の者たちに能力を分け与える前のラファエルと同じもしくはそれ以上の資源を持った存在でした。ですので、本来の手順を踏まずにその存在を消してしまうとなると、資源の暴走が起きて大問題になっていた可能性が充分にありました』



「やっぱりサヤちゃんが関わったせいで、オスロガルムさんも変わってしまったんですね……あ。それと他にも効きたいことがあるのですが?」




ハルナの言葉に、創造者から”どうぞ”という反応があったので、その流れで質問をする。




「あなたはどうして……この世界を創ったんですか?先ほどまでの話を聞いていると、何か意味があってこの世界を創ったように聞こえるんです。だからこそ、その意味にそぐわなかったせいで、オスロガルムさんを封印していたんですよね?……その目的ってなにかあるんですか?」




その質問は、ハルナ以外の者たちにとっては驚くような内容だった。

それはまさに、自分たちの生まれた意味を知らされるということに他ならない。

ステイビル、エレーナ、マーホン……ラファエルでさえ、この世界に存在して意識を持ち始めてから、自分なりの存在の意味を持っていた。

だが、ハルナの質問はそれ以上に、自分たちがどのような目的で存在しているのかという質問だった。



「ちょっ……!?ハルナ……それは……聞かない方がいいのでは……ないかな?」



ステイビルが、理性をなんとか保たせながらハルナに質問の意味を取り消してもらおうとした。

そのことを察してか、創造者もいまこの場で言うべきことではないと、ハルナの質問に対して答えることを拒否した。



ステイビルたちは、その理由を聞きたい気もしたが、聞いてしまうと何かこれから先の生き方に影響が出そうでその先に踏み込むことを諦めた。











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