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問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『精霊使いで再起動しました。』  作者: 山口 犬
第六章 【二つの世界】

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6-249 さらなる上の存在






「だ……だれですか!?」




ハルナは自分を呼ぶ、姿を見せない声に対してその居場所と存在に問いかける。

しかし、先ほどと変わらず、向こうからは何かを伝えようとしているが、ハルナが認識できる程、その音は周波数の合わないラジオのような音声でしか聞き取ることはできなかった。



そんな状態にステイビルは、良くない事態が起きていると考え、そのことを知るハルナに対して、現状の確認を行った。



「どうした!?ハルナ……何が起きている!?」



「だれかが……私のことを呼んでいるんですけど……ちょっと聞き取れなくって。しかもどこからその声が聞こえてくるのかわからなくって……ステイビルさんは、聞こえませんか?」



「ハルナ……たぶんステイビル様には聞こえていないと思うわよ?」




エレーナは、この音は元素を通じて聞こえてくるようだと説明する。

そしてその声の元は、盾の方から流れてきているのではないかと告げた。


ハルナはいまだ手にしている盾に意識を集中させると、盾が振動しているようにも思える。

手にしていた盾を、再び壁の元あった場所へと戻した。

すると振動が安定したのか、先ほどよりもはっきりと声が聞こえるようになった。







『……こえますか?ハルナ……私の声が、聞こえますか?』




「あ、はい。聞こえます……あなたは一体?」




『私は……そうね、名前はないのですが。この世界を創った存在の一人です』





「この世界を……」



「創った……ですって!?」




その言葉を聞き、エレーナが信じられないという顔をする。

聞こえないためよくわからないステイビルたちは、何が起きているのかさっぱりわからなかった。

だが、盾の存在がハルナに元素で箱状の空洞のある台を作るように指示する。

その上に盾を乗せると、箱が振動して下の空洞に振動が共鳴して少し聞き取れるくらいの音で、何をやり取りしているのかがわかるようになった。




そこから、ようやく盾の存在に対して情報のやり取りを開始した。




『改めて……私はこの世界を創り出した存在の一人です』




その言葉にまず話を止めて、質問をしたのはステイビルだった。




「し、信じられません!?我々の認識では、この世界を創られたのは大精霊と大竜神の神々だと認識しております!あなたは、あの神々とどのような関係なのですか?」



『あの者たちは、私たちが創り出した存在です。この世界の秩序を守るために、あのような大きな存在を創り出し監視させていたのです』




「そ……そんな……」




ステイビルは盾の存在が言っていることは理解はできている……だが、自分たちが覚えさせられてきた内容とは異なる背景を聞かされて、ステイビルは言われたことを素直に飲み込めないでいた。





「それじゃ……もしかして、この世界を創り出した他の存在って……あのスーツ姿の……」



『その通りです……この世界はあの者と私で、創り出した世界なのです』




その言葉を聞き、ハルナの頭の中に衝撃が走る。

それと同時に、あの世界とこの世界が存在するのかがなんとなくわかるような気にもなっていた。








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