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1・死に間違い



「雷ちゃん良いな」

「はいはい、ロリコンは黙っててね」

「金剛なんてメジャーな所に落ち着いてからに、それじゃおもしろくないぞ」


 SNSでそんな他愛のないやり取りをしていた。


 確かにメジャー所に落ち着いてるかもしれんが、それで何か悪いわけではない。


 通勤途中に出くわしてしまった渋滞はさっき着けたラジオの交通情報から事故渋滞だと分かった。そこで、ラインにそれを流したら何故かゲームの話になった。ワケワカラン。暇なやつって居るんだな。

 ふいに脇道に入れないかと見たときだった。


「嘘だろ‼」


 車が突っ込んで来たのである。



 記憶はその辺りで途切れている。そして、今いるのは病院のベッドではない。不思議な浮遊感と自分の存在の希薄ささえ感じている。


「ごめんなさい。古河アキオさん。あなたは間違って死にました」


 聴こえたというより、響いた。事態が呑み込めない。


 俺、死んだの?


 声の主にそう返した。


「はい、すいません。実は、今日の朝起きた事故なんですが、定年間際の死神が死者の首をはねるタイミングを間違えてしまいました。本当ならもう、2秒遅く首をはねることであなたは一命をとりとめる筈でした」


 何だそれ。


「驚かれるのも仕方がありません。しかも、死神があまりに気が動転してイキナリ私の元にあなたを連れてきてしまったので時間修正が出来なくなりました」


 何を言ってるのか分からない。


 はぁ?間違い死ってのがあるのか。死神のミスで。その話からすると、本来なら修正出来たんだろ?何故、出来ないと?


「はい、もし、正規の手続きを踏んでいたなら、あなたは今頃病院のベッドで目覚めていたはずです。」

「わずか2秒ですが、その違いで衝突場所がズレ、あなたを直撃して即死でした。死神にはこの様な場合、直ぐに上司に報告し、私、時の女神に話を通していれば良かったのですが、気が動転した死神が直接私の所に貴方の魂を持ち込んでしまったために、手続きの有効期限を過ぎてしまいました。本当にごめんなさい」


 時の女神さんはそういって謝ってくる。ただ、ハッキリとは相手が見えない。


「そこで何ですが、本来の寿命を他の世界で過ごして貰おうと考えているのですが、如何ですか?」


 まんま、ファンタジー世界だな。


「古河さんはファンタジー世界が宜しいのですか?」


 嫌いではないが魔王を倒す冒険とか疲れそうで嫌かな。ボーナスでチート貰って楽が出きる所が良いかな。当然、美少女だらけのハーレムパーティー。なんてね。


「美少女ハーレムですね?」


 そうそう。あ、でも、やっぱり剣とか振るうのキツいから魔法ぶっぱなすチートとか良いかな。あ、やっぱりハーレムはどっちでも良いよ。主人公に恋するヒロインが居るのなら。



「それでは、こちらは如何でしょうか?」


 それは何かを見ると言うより直接イメージが頭に飛び込んできた。


「どうですか?ここなら危険は他より低いです。魔族と人間は住分けしていて、あなたに求められるのは魔族が放つ魔素から産み出された魔物を狩る仕事だけです」


 しかしなぁ~、チートを貰いながら魔王城を落とす英雄じゃなくて、何処にでも居る狩人なんてのは面白くはなさそうだけど?


「では、海上など如何ですか?大陸間航路は強力な魔族が生活する島から漏れた魔素が甦らせた難破船、通称魔船と呼ばれるモノが航路各所に沸いてくるのです。船の護衛は数が少なく、船の護衛ならば、英雄みたいなものですよ?」


 しかし、俺は剣を振る術すら全くだ。海賊退治とかどうやれば良いの?


「そうですね。剣や弓では危険なので、旧海軍や海上自衛隊の艦船を私の力で20隻ほどまで持てる様にするのは如何でしょうか。乗組員は必要ありません。艦と共に艦を操る精霊を一人乗り組ませます。精霊を美少女とすれば古河さんのお望みも叶いませんか?」


 女神の説明だと、まず、駆逐の召喚が可能な丁、巡洋艦まで召喚出きる丙、戦艦が召喚できる乙、そして、海自護衛艦も召喚できる甲と4段階のレベルに分かれるらしい。まずは丁からスタートするのだが、更なるチートとして最初の1隻をレベルに関係なく選ばしてくれるという。


 よし、それで行こう。


「分かりました。では、これをお渡し致します。彼方へ転移する前に最初の1隻を召喚してください。そうしないと海上に放り出されてしまいます」


 その声と共にタブレットが霞から現れる。


 それを受け取り、中二なポーズで「戦艦金剛召喚!金剛は俺の嫁!」そう叫んでしまった。


 すると隣に誰か現れた気配と共にエレベータに乗せられたような浮遊感が襲って来た。

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