プロローグ
多分、きっとグダグダですが、よろしくお願いします
彼は明日の会議の資料を開き、電車に乗っていた。
一定のリズムで揺れる車内は、時々何かにつまずいたかのように大きく揺れる。
その揺れに少し酔いながらも資料を見続ける。
今日もいつもと変わらない――――――ただ、一つだけ違ったことは、
さほど混んでもいない電車の中で、手すりに摑まることもなく、立ち続けている黒い物体。
彼女はカフェでケーキを食べていた。
同僚に誘われ、よく行くカフェ。
実のところ、彼女は甘いものは得意ではない。
甘ったるいショートケーキをフォークで突きながら、ガラス越しに外を見る。
ガラス越しに目があったそいつは、無表情だった。
彼女は家でベッドに寝転がり、スマホでゲームをしていた。
あまり干していない布団からは、寝ていたときにかいたであろう汗が染みこんで、少し臭う。
下から母親が夕飯だと呼ぶ。
スマホから顔をあげると無表情なあいつが覗き込んでいた。
ふと、そいつが手を伸ばしてきた
彼はヘッドフォンつけ、商店街を歩いていた。
お気に入りのコロッケを買い食いしながら家路へ向かう。
アップテンポの音楽を聴きながら、コロッケの最後の一口を口へ放り込む。
この曲がり角を曲がれば家に着く。
のびてきた手は想像以上に大きく、目の前が真っ暗になった。
黒いそいつは、どこにでも存在する。
ただ――――――――――――
そう簡単には気づけない。
誰も気にもしない。
頑張っていきます!