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宮廷画の魔祓いレディ  作者: サカエ
セレイア王国きのこ倶楽部
7/22

第二章 魔物と宝石と魔祓士②

 小脇に抱えられるほどの小さな弓に、短い矢をつがえる。一見玩具のような弓は特別製で、手先の器用な領民がミュリナのために作ってくれた品だ。

 神話に出てくる子供姿の天の御使いが持っているような、武具と呼ぶにはささやかな屈曲型の弓。小鳥を仕留めるのがせいいっぱいといえそうな弓矢を構え、ミュリナは弦を引き絞った。

 ねらいは、頭上の木の枝から森の小道をのぞきこむように生えた、「覗き茸」というきのこだ。このきのこは大木の枝にしか生えず、鍵爪のついた長い棒でこそげ落として採るのがふつうである。枝に並んで生える半球形のきのこで、その様子は小さなまるっこい生き物がこそこそ寄り集まって下をのぞいているみたいでかわいらしい。

 ミュリナの弓から、矢が放たれる。

 矢はいちばん大きな覗き茸の傘に命中し、地に落ちた。テトがきのこを串刺しにした短矢を枯葉の上からひろう。

「お見事」

 テトは串刺しきのこを一行に見せ、矢から抜いて袋に入れた。

「きょうも嬢ちゃんの腕が冴えわたるねえ」

 そう言ってミュリナに白い歯を見せて笑いかけるのは、テトとおなじく伯爵の研究助手をしている森番のモースだ。

 エモンティエ伯爵の研究を手伝う集団は「きのこ倶楽部」と呼ばれている。身分の差を越えて集まった倶楽部員は現在百名を越えていて、エモンティエ領の平和のために、きこりや農夫などの仕事の合間にせっせと活動してくれている。

 ミュリナもよくきのこ倶楽部員に同行して、調査や研究材料の収集に協力している。今日はテトとモースと一緒に、森をまわってきのこ集めだ。

「集めなくちゃいけないきのこは、これで全部そろったわよね。じゃ、お父様が待ちわびてるから館にもどりましょ」

「待て待て、釣鐘茸がまだだ。ほうき茸も」

「あっそうか」

「どうしたんだ、お嬢。なんか変だぞ。ぼーっとして」

「えっそう?」

「舞踏会で恋わずらいでもしたか?」

「わずらってみたいもんだわ。せっかく舞踏会に出たのに、それどころじゃなかったからなあ……。ああ残念」

「そこは、男たぶらかして味方に引きずり込めなんて入れ知恵したおれにも責任があるな。悪ぃ」

「まあいいわよ、それはもう。実はね――」

 ミュリナは手紙のいきさつをかいつまんでテトに話した。

「読ませてもらったけど、ほんとうになんてことないふつうの手紙だったの。それを『なにかある』って思うほど、お母様はリディアーヌ様のことを深く理解しているわけよ。なのにどうして何年も疎遠なまま過ごしてきちゃったのかしら? 考えれば考えるほどわからなくなって――ちょっとテト、きいてる?」

 テトは木の幹を這っている甲虫に手を伸ばし、つかまえようとしていた。

「おっしゃ、とった! モース見ろよ、クワギリムシだぜ!」

「おお、これはでかい!」

「ちょちょちょちょっと! その虫、きのこの袋に入れないでよ! なんなの? 人の話きかないで虫に夢中? もう!」

「いや嬢ちゃん、この大きさのクワギリムシはちょいとレアものですぜ」

「しったこっちゃないわよう。ああもう、男ってこれだから。はー」

「じゃ、話もどすけど。考えれば考えるほどわからないなら、直接本人にきけばいいだろ。奥様にさ」

「なにか底に微妙な気持ちがある気がして、ずけずけときけないわ」

「きかなきゃビミョーな気持ちなんかわかんねえじゃん」

「……もういい。話す相手をまちがえたわ」

 ミュリナはため息まじりに言った。テトはエモンティエ家の遠縁にあたる間柄で、臣下筋と言っても血のつながりもあって家族のようなものだ。小さい頃から一緒に育ってきたので気心も知れているが、とんと話が通じないときもある。

 誰かに話をきいてもらいたいとき、立場の近い女友達がいればいいのにと思うミュリナである。田舎貴族のつらさだ。

 でも田舎貴族であるからこそ、身分を越えたつきあいが気安くできるのかもしれない。それに、たくさんの人がいて刺激に満ちた街もいいけれど、やはり自分は空気の澄んだ森が好きだ。森の恵みに満ちた秋の日は、とくにそう思う。

 目当てのきのこが生えていないかと目を光らせ、かさかさと落ち葉を踏む。

 人の気配がしたので目を凝らすと、木々の間に親子連れの姿が見えた。母親と幼い女の子だ。エモンティエでは男がきこりをし、女子供が森に出て木の実やきのこを採って暮らす家が多い。

 女の子がミュリナに気付いて、「おじょうさまー」と言いながら駆け寄ってきた。森の住民にとってお嬢様の山歩きは見慣れたもので、いつも気軽に話しかけてくれる。

「おじょうさま、みてみて」

 女の子は手に持った籠から一番大きなきのこを取り出すと、得意そうにミュリナに見せた。

「まあ、立派なエモン茸! 今晩のお料理につかうのかしら」

「わたしがとったのよー」

「すごいわ。お母さんのお手伝いができるのね」

「森はきのこと木の実がたくさんとれてたのしいわ。おじょうさま、わたし、石の街より森がすきなの」

 石の街? 女の子の言葉を不思議に思って、ミュリナは女の子を追ってきた母親を見た。

 エモンティエ領には石造りの街は存在しないのだ。

「わたしたち一家は、フォンティネール領の中心街から越してきたんです」

 若い母親は言った。

「フォンティネールから? わざわざ?」

 自然には恵まれているが、エモンティエに越してきてもきこりか農夫になるくらいしか道はない。どちらもたいして稼げはしない。豊かなフォンティネール領の都会から、わざわざ越してくる理由がわからない。

「都会暮らしは性に合わなくて、田舎暮らしがしたかったのです。でも、フォンティネールの山には魔物が出ますでしょう? エモンティエは魔物が出なくて安心ですから」

 母親と女の子はミュリナに一礼すると、笑みを残してその場を去った。

 ミュリナはふたりの後ろ姿をしばらく見つめていた。

 魔物が出なくて安心ですから――。

 さっきの母親の言葉が、胸のうちにこだまする。

(貴族は認めてくれなくても……わかってくれるひとはいるんだわ)

 エモンティエ家の努力を、わかってくれる民がいる。ミュリナは胸が熱くなった。

 数は少なくとも、エモンティエを認めてくれるひとがいる。

 熱いものがこみあげそうになった瞳を数回しばたたき、ミュリナはテトたちの元へ戻った。テトとモースは引き続き虫の話をしている。ふたりのおだやかなやりとりを数歩うしろから眺め、ミュリナは微笑とともにふっと目を細めた。

 肌をぞわりとした感覚が走ったのは、そのときだった。 

 ミュリナは一瞬、息をつめた。

 瞬間、記憶がよみがえる。

 うずくまる幼いテトの記憶。

「テト……! モース……!」

 口から出たのは仲間を呼ぶ声だけだった。

 説明の言葉より先に、反射的に弓を構える。

 目にはまだなにも見えていないのに、矢を放つべき先がわかる。

 ――魔祓いの力を持つ、貴族の血。その血が、魔の存在を感じとる。

 矢を向けた先は森の奥。その先はフォンティネール領につながり、集落はない。ミュリナの背後には村がある。さっきの親子連れもまだ近くにいる。ここで食い止めなければ。

 ここで、自分が、食い止めなければ。

 「魔物が出なくて安心ですから」と言った、さっきの母親の言葉。エモンティエ領の安心を信じてくれている人々を魔物の餌食にするわけにはいかない。

 目に見える風景の色調が、青く明滅する。

 無意識のうちに、ミュリナはテトとモースの前へ歩を進めていた。ふたりを背にかばう形で、ギリギリと矢を引き絞る。

 見えてきた――魔物。

「テト、剣構えて。モースはじっとしてて」

「なんか鳥肌立つ……。出たのか!?」

「今見えるようにしてあげるわ!」

 その言葉と同時に、ミュリナは鋭く矢を放った。

 一直線にとんでいく矢の先に、的になるようなものはなにもない。しかし矢は、地面に落ちず宙につかまれた。

 ミュリナの耳が、ドスっと手応えのある音をとらえた直後。

〈ヴォアアアアアアアアアアアアアアア〉

耳をおおいたくなる叫びが轟いた。

「ひゃ……」

「モースは下がって! あなたは戦えない!」

「駄目です、嬢ちゃんになにかあったら」

「あなたは魔祓いの力がないの! 子供が生まれたばかりでしょ! 自覚なさい!」

「でも、でもこんな化け物……」

 動くものがなにもなかった空間に突如として現れたのは、地面に届くほど長い腕をだらりと垂らした二足歩行の黒い獣だった。熊ほどの大きさで、毛並みは雨でもないのに濡れたように体に沿い、なで肩の不自然な体型を際立たせている。肩や腕の付け根は細いのに、下半身や二の腕から先は太く大きい。この世のものではない形態だ。

 犬を思わせる鼻先の長い頭部から、青い体液がしたたりおちる。片目にミュリナの放った矢が突き立っている。体液はそこから流れているのだ。

「で、や、がった、な!」

 1234とリズムを刻むよう言いながら、テトは腰に差した剣を抜き獣に斬りかかった。剣の柄には宝石がはまっている。テトが死んだ父親から受け継いだ破魔の剣。エモンティエ家の傍流であるテトも貴族の血を持つ一族だ。魔具の力を借りれば、魔物と戦うことができる。

 しかし、エモンティエ領にはもう何年も魔物が出ていない。テトは剣術の訓練を毎日欠かしていないとはいえ、魔物を相手に戦う経験に恵まれていない。

 ミュリナの心臓が早鐘を打った。

 もしここで、テトまで死なせることになったら……。

 テトに当たる危険があるから、弓矢での援護は難しかった。身体能力はテトのほうが勝るが、貴族の血の濃いミュリナのほうが魔祓いの素質は高い。

 ミュリナは弓を持つ手に力をこめた。

「テトどいて!」

「ふざけるな! おれはエモンティエの騎士だ!」

 魔物の長く伸ばされた手がテトの頬をかすめる。その腕をかいくぐって、テトが一気に間合いをつめる。テトの剣が一閃し、魔物の腹を大きく薙ぐ。魔物の青い血がテトの剣を濡らした。

〈ヴォアアアアアアアアアアアアアアア〉

 もう一度、咆哮が轟き、魔物の体がぐらりとかたむいた。

 巨体が地面に倒れる重い音。

 しかし舞い上がった枯葉がふたたび舞い落ちるころ、魔物の体は輪郭をにじませるようにかき消えた。

あとに残ったのは、指先でつまめるほどの小さな石。

 静けさがもどる。テトは手にした剣をしげしげと見つめていた。青い体液のあとはどこにも残っていなかった。しん……とした中、テトが剣を鞘に収める音が響く。

「テト……頬に血が」

 手巾を持って近寄ろうとするミュリナを無視し、テトは手の甲で頬をぬぐった。

「テト、怪我だいじょうぶ?」

「だいじょうぶ?じゃねえよバカが」

「バカってなによ!」

「本家の跡取りが魔物の真ん前に出るな! なにが自覚なさいだ。自覚がないのはおまえだ。おまえが死んだらエモンティエ家は誰が継ぐんだ。跡取りの自覚があるなら、ここはおれに先に行かせるべきだろ? 『テトどいて』じゃねえだろバカが」

「そんなにバカバカ言うことないじゃない! わたしはテトが心配で……」

「おれをかばっておまえが死んだりしたら、おれは一生おまえを許さないからな。そんなことになったら、伯爵をかばって死んだ親父が浮かばれねえ」

「あ……」

「エモンティエの守護騎士として死んだ親父の誇りを、踏みにじるような真似は許さねえ」

 テトはそう言い放つと、ミュリナにくるりと背を向けた。

 呆然とするミュリナの肩をモースがぽんとたたく。

「嬢ちゃん、ここはテトが正しい」

「……だって」

「だいじょうぶ。嬢ちゃんの気持ちは、ちゃんとテトに届いてる。でもここは、テトの誇りを立ててやってください。あいつは父親の誇りを継いで、エモンティエの騎士として生きてる。エモンティエ家を守ることに生涯をかける気でいる」

 ミュリナは唇を噛んだ。

 先をどんどん歩いていく、テトの背中を見つめる。テトの思いは、痛いほど理解できる。でも、守る力があるのに、ただ守られているだけなんて……。

「わたしも、守りたいの……」

「守ってください」

「守らせてもらえないじゃないの」

「嬢ちゃんが守るのは、エモンティエの民みんなですよ」

 モースはそう言って白い歯を見せ、ミュリナをつつみこむように笑った。

「うん……」

 つられてミュリナに笑顔がもどる。

「ことによっちゃ伯爵は、エモンティエだけでなく、セレイアの民みんなを守る気でいるのかもしれませんね。さあ、ぐずぐずしていられませんよ。このことを伯爵に報告しなくては」

 モースはそう言うと、拾った石をミュリナに見せた。

 さっき魔物の死骸から変化した、青い宝石の原石だった。



 エモンティエ伯爵の研究室は、きのこ屋敷の離れにある。

 本邸のほうは老朽化しているが、長年仕えてくれている老家令のおかげで、常に小ぎれいに整えられている。きのこばかりとはいえ壁には絵が掛かり、出窓や小机には花が生けられ、先祖代々受け継がれた家具調度があるべき場所に見栄えよく収まっている。

 しかし、この煉瓦づくりの離れは別だ。家令は離れの管理にたずさわっていないため、入れ替わり立ち替わりやってくるきのこ倶楽部の面々が清掃などをやってくれている。しかし、彼らに「清潔」の意識はあったとしても、「美」の意識はない。

 研究室の窓辺には、カーテンのかわりにひもでつなげて干したきのこが何列もぶらさがっている。壁に貼られているのは書きなぐった覚え書きであり、大机にはあやしげな瓶がごっちゃり並んでいる。瓶の中は蜘蛛の巣のような白い糸が張っていたり、藻のような緑の物体が湧いていたり、赤黴が気味の悪い模様を描いていたりで、ふつうの美的感覚の持ち主がじっくり眺めたくなるようなものはひとつもない。

 そんな美とはほど遠い研究室の中で、一ヶ所だけ美しく整えられた場所がある。

 伯爵がいつも座る場所からよく見える壁。花輪(リース)の掛かったその壁に、飾り文字で書かれた名前がいくつか、額装され掲げられている。

 かつて伯爵とともに研究に打ち込んだ仲間の名。森での調査中、魔物に喰われて死んだ仲間たちの名。

 ポルセウス。

 オーガスト。

 ジョイル。

 そしてテトの父ユーグ。

 その壁の前でミュリナは、白衣をまとった父と話をしていた。

「エモンティエの魔物ではないの――?」

「うん。この石を分析してみるとね、うちの土壌にない成分が出てくる。もっと北にしかない成分……。属性としては氷気が強い。フォンティネール由来かな……」

 机の上に、青い宝石の原石がある。

 テトが仕留めた黒い毛並みの魔物が変化した石だ。

「じゃあこの魔物は、フォンティネール領から来た魔物ってこと?」

「その可能性は高いと思う。まだ断言はできないから、うちの領地の見まわりも強化してるけど。でも今のところ、魔除け茸の色が変化したって報告はないよ」

 魔物は土壌から湧く。土壌の属性が極端に偏ると瘴気が生じ、その瘴気から魔物が生まれる。魔除け茸は瘴気が生じる前にその色を透明から変化させ、土壌の属性の偏りを知らせるのだ。火属性に偏ったら赤く、水属性に偏ったら青く――。

「過去に、よその領地から魔物が来たことってあったかしら……」

「たまにあったけど、フォンティネール領からっていうのは記録にないね。あそこの領主は代々プライドが高いから、自領の魔物がよそに流れるなんて許さないんだけど。どうしたんだろう? 領主が病で、余裕がなくなったのかな」

 領主が病で余裕がなくなった。その言葉が、先日のリディアーヌからの手紙に重なる。「たすけてちょうだい」と言っているらしい手紙……。

「もしそうなら大問題だわ。うちの領内には魔祓いの素質がある人材があまりいないじゃない。いくらエモンティエ内で魔物が湧かないようにしても、となりから流れてきたらどうしようもないわ」

「まったくだ」

「もうここは、フォンティネールにプライドなんか捨ててもらって、魔除け茸を使ってもらうしかないんじゃない? これ以上の魔物の発生をふせぐために」

「まったくだ」

「お父様、今は研究どころじゃないんじゃないかしら。エモンティエ領の民のためにも、フォンティネール領に魔除け茸を使ってもらうように説得しなくちゃ」

「まったくだ」

「まったくだ以外に言うことはないの?」

「まった……あ、いやいや」

 伯爵はごほんと咳払いをした。

 そして道に迷った子犬のように、上目づかいにおどおどと娘の顔を見て、「どうしよう?」と、言った。

 一拍おいて、ミュリナは父の気弱な顔を見た。

 父はただただ、困った顔をしている。困った顔をしているだけだ。

「どうしようじゃ……ないでしょ……」

 どうしようって言いたいのはわたしのほうだわと、ミュリナは心の底からあきれ果てた。

(ほんっとにこのひとは、きのこの研究以外なんにもできないんだから! 今はフォンティネールの御曹司に尊敬の目で見られてても、いつかきっと幻滅されるわよ!)



 エモンティエ領を統べる一族として、今やらなければいけないこと。

 第一に、魔物が出たらすぐ始末できるようにすること。

 第二に、魔物発生予防を強化すること。

 第三に、フォンティネールと連絡をとり、話し合いの場をもうけること。

 頼りない父サージェルと違いしっかりものの母マノンは、魔物襲来の話をきいて即座に対策を立てた。

 第一の仕事は魔祓いの力が大きいマノンが指揮をとり、第二の仕事は伯爵ときのこ倶楽部、そして第三の仕事はミュリナが担当することに決まった。

「がんばってくるわ」

 ミュリナは姿勢を正し、一同を見回した。庭先に馬車が待っている。

 車つきの椅子に座る母マノンは旅立つ娘ににっこり笑いかけ、母のかたわらに立つ父は真面目な顔をして、まっすぐ唇を引き結んでいた。

 そのほか、テトやモースやきのこ倶楽部の幹部が見守る中、ミュリナは颯爽と馬車に乗り込んだ。

 行き先はもちろん、フォンティネール領だ。


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