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水の勇者の冒険は終わった・・・  作者: マサ
第2章 外からの声
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第68話 中村明の治療期間設定

「分かったわ、今すぐにアキラに会うのは我慢するわ。」


「ところで、本当にお前(アワガニ)の所にいるのか?

俺にはアワガニの戯言(たわごと)に聞こえるんだが?」


【そうだな・・・アイテムボックス・オープン!腕時計。】

アワガニの目の前に黒い穴が出現して腕時計が出てきた。


【これは“中村明”の所持品だ。確認してくれ。】


ユキはその腕時計を手にとって確認した。

「・・・・・これは間違いなくアキラの物だ!」


「ふーん・・・でも、これは死体からでも持ってこれると思うが?」

ピエールはまだ疑いを持っていた。


【ピエール・・・疑いを持つのはしょうがないとは言え、“中村明”の顔すら知らぬお前はこの件に関しては部外者なんだから少し黙っておけよ!

それに“中村雪”には“嘘”を見抜けるから本当の事を言うしかあるまい?】


「そうだな・・・オレがどうこう言う事では無いな・・・

お前がアキラを出せば、ユキにとっては問題無いからな・・・」


「ところで・・・アキラの治療にはどのくらいの時間は必要なの?」


【うーん、完治させるには・・・三週間・21日は必要だな。】


「そんなにかかるのか!?」

ピエールは驚いて声をあげた。

陰陽師ビアンカは静かに納得して(うなず)いていた。


【・・・・・意識不明の重体を一月以内・30日以内で完治させるんだ。早い方だと思うが?】


「しかし、アワガニには能力(チート)があるんだ!パパッと直せないのか?」


ズル(チート)裏技(チート)って言うけどな!出来る事と出来ない事があるんだよ!!

それに“中村明”は“意識不明の重体”で自然治癒のみに頼った場合、10年でも目覚めるかどうか怪しいのにそれをたった21日で完治させるのは十分にチートだと思うが?】


「そうだが・・・」

「あたしがアキラに会う事が出来るまで何日必要?」


【・・・・・・オレは完治した“中村明”をお前(ユキ)に会わせてすぐに元の世界に戻す事を予定していたのだが?】


「あたしはそこまで待てません!」

ドンとテーブルを叩いて怒りを(あらわ)にした。


【・・・・・うーん、安全(・・)に面会出来るまでに回復させるには・・・・・最低でも二週間・14日は欲しいねえ~】


「そんなに待てません!どんなに我慢しても一週間・7日が限界です!!」


【うーん・・・・・その場合でも“中村明”の意識を回復させるのは最低条件だろう?】


「当然です!」


【オレはお前(ユキ)に魔眼“夜鬼眼”(左)以外にも(スキル・スペル)を奪われて弱体化している事を踏まえて言っているのか?】


「ッ!!・・・・・・・ええ、そうよ!

たぶんあたしは7日以上だと正気を保てずに何をするか分からなくなりそうよ!!」


【フム・・・・・出来れば、安全策でゆっくりと治療したかったがしょうがないな・・・お前に暴れられてはたまったもんじゃねぇからな・・・】


「それじゃあ!!!」


【ちょっと危ない策で行く!

それなら7日で“中村明”の意識を回復させる事も出来るし、面会する場を用意する余裕も出来るからよ!】


「!!・・・ありがとう!」

【ただし!いくつか条件を飲んでもらう!

“中村明”の治療にオレが集中する為にお前らにはその分負担してもらう!!】


「俺らって!?・・・俺達3人の事か?」


【当然だろう?

この要求が通らなかった場合、やっぱり安全策にして、面会は14日後だな。】


《私は負担する事に反対しません。》

ビアンカは即座に返答した。

「あたしもアキラに会えるのならば負担します!」

ユキは答えた後、嘆願(たんがん)するようにピエールを見た。

「・・・・・・・・分かったよ!俺も負担するよ!ただ、そこまで無茶な要求はするなよ!」


【分かっている!お前らに出来る事を頼むつもりだから・・・】


ありがとうございます。

9/5 12:00に更新します。

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