第56話 怪人VS怪獣
巨大なモンスター・怪獣との戦闘が開始します!
アワガニさん(マサシ31)side
さて、ピエールを現実の世界に戻そうか・・・
“高速思考”“情報共有”緊急同調解除!!!
現実の世界に戻ったオレとピエールが見た物は光の結界が崩壊寸前の光景だった!
アワガニさん→ピエール【早く“変身”しろ!ピエール!!!】
「言われるまでも無いよ!!!」
ピエールは右手に持っていた“騎乗兵”のカードを左腕の手首に当て吸収させた。
左腕の手首には銀色に光るブレスレットが出現した。
ピエールは左手を握り拳にして顔の前に構えた。そして、右手でブレスレットに触れて『変・身』と叫んだ!!!
ピエールが光に包まれた!
その光が収まるとそこには銀色の鎧を纏い、フルフェイスの銀色の兜を装備している者がいた。
変身は無事に完了したようだ。ただ、装備の所々が抜けているが未完成品ではしょうがいない・・・
あれでも生まれたてのーーーーーーなら充分に戦える筈だ。
光の結界を破り、巨大なドロオオカミが村に進入した。
さて、戦闘開始しようか?
ー泥大狼が現れたー
『ワオーーーーーン!!!』
泥大狼は雄叫びをあげながら、ピエールに向かって一直線に突っ込んで来た。
ーピエールは泡真珠を使ったー
ピエールは泡真珠をブレスレットに嵌め込んだ。
『簡易契約アワガニ・・・完了。』
と、ブレスレットから声が響き渡る・・・
ブレスレットから大量の泡が発生して村を包む。
その泡から飛び出したピエールの兜は蟹をモチーフとしたモデルに変わっていた。
ーピエールは“騎乗兵”から“泡蟹の騎乗兵”にジョブチェンジしたー
泥大狼は大量の泡に驚き、大きく後ろに飛んだ。
ー泥大狼はこちらの様子を見ているー
「グゥーーー!!!」
泥大狼は忌々(いまいま)しそうに唸りをあげ、こちらを睨んでいた!
あの様子・・・オレに助けを求める意思と泡を疎ましく思っている意思がそれぞれ存在しているようだ。
「これだけの力があれば・・・・・どんな奴だろうが敵では無い!!!」
力を手にして調子に乗ったピエールは大きくジャンプして泥大狼に突っ込んだ!
ーピエールの攻撃ー
ーミス!・・・泥大狼には攻撃が当たらなかったー
泥大狼はヒラリと身をかわして
ー泥大狼の攻撃ー
ピエールにカウンターを食らわせた!
ーピエールは大ダメージを受けたー
ピエールは木々を倒しながら吹き飛んだ!!
こりゃヤバイな!!ちょっとタイム!!!
“高速思考”緊急同調発動!
説教タイム・スタート!
アワガニさん→ピエール【おいおい・・・強大な力を手にして有頂天になるのは分かるが、相手との質量差を考えろよ。今回は運良く当たり処が良かったが、次にまともに攻撃を食らえば即死だぞ!!!】
ピエール→アワガニさん【・・・悪かったよ・・・でも、勢いつけないとあんな怪獣との戦闘はビビって何もできなくなっちまうよ。】
アワガニさん→ピエール【勢いをつけるにしても、あんな巨大な生物に真っ正面から突っ込むのは感心しないぞ!
それにオレが授けた力の名前をもう忘れたのはさらに感心しないぞ!】
ピエール→アワガニさん【授けた力の名前???・・・“騎乗兵”がどうした?】
アワガニさん→ピエール【・・・はぁ~、“騎乗兵”の仕様について詳しく説明出来る程、“高速思考”緊急同調の消耗は軽く無いから!
論より証拠で説明してやる。今から“高速思考”は解除するよ!
ちなみに少なくともこの戦闘内では、もうこんな風に作戦タイムを取れるとは思わないでね!
緊急同調はかなり神経を使うから。】
“高速思考”緊急同調解除!
まずは回復だな・・・
ーアワガニさんは呪文を唱えたー
『癒泡』
ーピエールは回復したー
ダメージから回復したピエールは立ち上がり、吹き飛ばされた地点から泥大狼を睨み付けた!
そんじゃあ、本番!!!
【ワイズマン・アイテムボックス・オープン!スライムバイク『疾風』!!!】
ピエールの目の前に黒い穴が現れ、緑色のレーサーバイクが出現した!
スライムバイクについては次回の8/24 12:00に説明します!
泥大狼との戦闘は長引かせるつもりはありません。
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