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水の勇者の冒険は終わった・・・  作者: マサ
第2章 外からの声
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第42話 マサシとピエールの会話

マサシその31side


とりあえず、水筒に引っ付けた泡真珠に憑依して中村さんの所に到着。

アイテムボックスを利用したワープ的な裏技は泡真珠に憑依するしか出来ないし、その方法だと幽体での消耗が激しすぎる。出来れば使いたくない方法だ。

まあしかし、中村さんのサポートをするためにはしょうがないな・・・人間助け合いは大切だ。



ピエールに接触したのもオレだけでは中村さんを助ける事も出来ないからな・・・

中村さんに人数をかけるのは二人まで!その以上は自分の命が危ない!



さてと左肩にいるオレを見つけて固まっているピエールを再起動させようか!





[オーーーい!いつまで固まっているつもりだ!]


オレがそう言うとピエールは頭を抱えながら質問して来た。

「・・・お前は一体何者だ!」


[何者ねぇ~?どう答えればいいのかな?


怪しい者?中村さんの臨時保護者?ピエールのスキル無し状態を改善できる者?

どれがいい?]


ピエールは更に悩み抜いて悶絶(もんぜつ)していた。

「・・・・・・・・・・・スキル無し・・・いや、中村雪の臨時保護者でお願いします・・・」

意を決してピエールは答えた。


[おー!偉い偉い!一番困っている人を優先させるとはなかなか見込みがありそうだ!・・・まっ!お前のスキル無し状態をどうにかするにはもうしばらく時間がかかりそうだし!]


ピエールは驚愕(きょうがく)の表情で

「!!・・・お前!俺のスキル無しの原因が分かったのか!?」と大きな声で答えた。


オレはため息をつきながら返答した。

[声が大きすぎるぞ!・・・少し落ち着け!

その辺の事は後でまとめて話してやるから先ずは中村さんの事を片付けよう!異論はあるか?]


ピエールは問い詰めたのを必死に我慢してプルプルと震えていた。


まあ、今まで悩んでいたことが解決しそうになった時に冷静に対処しろと言うのも酷か・・・でも、先ずは中村さんの事だ!


「・・・・・・異論は・・・無い!

ユキについて話を続けてくれ・・・」


[了解・・・まず、中村雪について注意してもらわないといけないことは・・・

スキルスペルはもちろん加護すら無いチート無しの状態の事だ!]


「・・・・・・へ!?でも、俺がユキを見つけた時に不思議な泡を[あれはオレの能力だ。]・・・詳しく話を聞かせて貰えるのか?」


[いや、それは無理だ・・・・・・何故なら、オレも事情はサッパリ分からないからな!]


ピエールはフリーズした!

遠くの空にカラスが飛んで行く・・・


アホーアホー・・・・・・
















「って!!!!![言いたい事は分かるから、大声を出すな!・・・きちんと説明してやる!]・・・お願いします。」

オレは大声を上げそうなピエールを牽制しつつ、説明を続けた。


[オレは中村雪と同じで異世界人だ!多少のチートがあるからこんなマネが出来る。今現在、何故『中村雪』が召喚されたのか調査中だ。]


「それで?チートがあるのならユキを助けるのに何の問題がある?」


[問題だらけで笑えない状態だ・・・

まず、オレの能力(チート)は言葉どおりのズル(チート)では無い!中村雪に関しての問題を可及的(かきゅうてき)(すみ)やかに解決するには色々と制限がある。

中村雪の問題を大まかに上げてみると、

①何故、中村雪がクロスディアに来たのか?

②中村雪の元の世界への帰還方法の確保

③中村雪の能力無しの状態

っと、この三つがある。


まあ、①に関しては今調べている最中、②は①の結果次第だ。③に関してはオレの能力(チート)でどうにか出来るが、中村さんの性格から無駄になる可能性が高い!]


ピエールは思案顔をしながら泡蟹に答える。

「・・・かなりゴチャゴチャ言っているが結局の所、何が言いたい?」


[まっ!短気ですなぁ~・・・んじゃあ、結論として『オレの能力(チート)を必要以上に中村さんに使うとこの世界(クロスディア)の事情に巻き込む可能性がある。モンスターの前で泣いた中村さんを可及的速やかに元の世界に戻す為、オレは帰還のみに集中して、その間の数日護衛をピエール・・・お前に頼みたい!』と言う事だよ!]


「ああ!いいよ!!任せろ!!!」








次回タイトル予告『悪夢は突然に!!!』

8/9 12:00に更新します。

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