第15話 オレとルプとじいさん
高速思考中。魔物は出て来ません。
「くっ・・・聞かれてしまったのでは仕方ないですぞ!こうなれば、ワシが刺し違えても・・・」
「まあ、待てよ!じいさん・・・最終手段に出る前に話し合いをだな・・・・・・」
「黙れですぞ!クロスディアにはもう時間が無いですぞ!」
「そう、その時間はどのくらい残っているんだ?」
「!?・・・どういうことですぞ?」
「あ~・・・つまりだ。今現在、クロスディアは危機に瀕している。世界崩壊まで時間が無い。それを避けるためにオレを生け贄に捧げるっと、ここまでいいか?」
「ああですぞ。」
「ええなのです。」
「でも、オレは生け贄になりたくない!っと言うか、なんで生け贄が必要か?」
「それはクロスディア救済の為ですぞ!」
「・・・回りくどい言い回しは無しにしよう!質問その1:オレを生け贄にするとどうなるか?質問その2:期限はいつまでだ?ということだ!」
「・・・・・」
「『そんなことを答える義理は無いぞ!この下等生物が!!』と考えている顔だな。」
「!?」
「・・・・・図星か。じゃあルプ、予測でいいから答えてくれ。水の勇者の称号を剥奪され、古神の理を持つが石像になってしまった者をどうやったら生け贄にできるか?そして、生け贄にした場合、
どのような効果があるか?」
「・・・・・・そうですね、貴方の潜在能力を考えると、この邪気封印の表層部分であるここで貴方が死ねば、その泡の力が暴走し、邪気封印の表層は浄化されますなのです。それによって邪気大噴火を3年程度、遅らせられるなのです。」
「・・・じいさん、それで間違いないな?」
「ああ、そうですぞ!それでクロスディアは救われるですぞ!」
「なら、更に問う。その3年で何をする?」
「言わずに知れた事ですぞ!そこにいらっしゃるフィリア様に世界管理神に復帰してもらうですぞ!」
「復帰する為のプランは?」
「フィリア様の威光でクロスディアに現存する精霊達を集い、世界の法を変えるのですぞ!」
「・・・・・アウト、たぶんそれ、失敗するぞ。」
「な!?」
「・・・・・・どうしてなのです?」
「まず、フィリア=ルプの威光は当てに出来ない。」
「っ!?・・・フィリア様を侮辱するつもりか?このお方ほど素晴らしい管理神はいないですぞ!」
「なら、聞くがその素晴らしいお方がなぜ、こんな所にいる?」
「それは・・・・・」
「それは?」
「・・・・・・・」
「・・・・・代わりに答えてやろう。ルプの本当の味方はじいさん以外にいなかったということだ!
もし、味方がいれば、もう少しマシな扱いを受けていたはずだ!」
「・・・・・・」
「これも図星か、まあ、仮に精霊達を集う事が出来ても、たぶん、力は足りないと思うぞ。」
「?何故なのです?」
「先代女神は世界崩壊を止められずに逃げ出した。なら、その時に頭が良く、力がある精霊はこの世界から逃げ出しと思うぞ。誰だって終わりが迫っている世界には居たくないよな。」
「「・・・・・・・・」」
「そして、邪気で弱っているであろうクロスディアの精霊達。
強い力を持つ精霊はいない、邪気で弱った精霊しかいないこの状況で世界が一つになっても何も変えられない。
つまり、オレを生け贄にして時間稼ぎしても無意味!」
「・・・・・ネークス、それは本当なの?」
「・・・・・・・・・・・」
「答えなさいなのです!!」
「そこの小僧の言う通りですぞ。しかし、3年在れば、貴方様を解放し、他の異世界に送ることが出来ますぞ!」
「!?・・・わたくしが『すまんが、時間が無いようだからこっち優先にしてくれ!その邪気大噴火の時間稼ぎはいつまでにオレを生け贄に捧げればいい?』」
「・・・・・一月の猶予がありますぞ。」
「・・・・・・・・OK。ならルプにじいさん、オレに手を貸す気あるか?」
ありがとうございます。




