壱
「ヨウコソ 『流星の光』へ!! 」
妙なアクセントの声が何処からか聴こえてきた。
「……うげええええ」「死ぬかと思ったわ」「むしろ死んだっ! 」「……凄いGだったな」
近くの椅子に座っていた男たちが目を覚ました。
『流星の光』? なんだそれは。
「次の『世界』は『ロケットで突き抜ける世界』だったっけ? 」
最初に奇声を発した男に同調する、チリチリ頭の少年。
むしろ死んだとか言っている少年は「息苦しい」と言い出し。
「……」
どうして、私はコレほどまでに美しい女性に気付かなかったのか。
長身を気だるげに座席と、身体を拘束するベルトに任せ、はだけた胸元を隠すことなく物憂げに宙に瞳を向けている。
「"呪術師"さんっ!? なんすかっ! この世界はっ」
身体が浮く。思うように動けず、宙をバタバタとする"私"と同様、
発言者の少年は少しパニックになっているようだ。
「……静かにしろ。"委員長"」あまりいい印象を与えないその男はそれだけ言うと黙る。
「……一応、言っておく。この空間には重力がない。動き回らないと酸素が止まって……判り難いか。呼吸が出来なくなって死ぬぞ」
『へ???! 』
驚愕し、身体をばたつかせる"私"たちに、"呪術師"と呼ばれた美女は青いルージュのついた唇を艶やかに微笑みの形に動かした。
「まぁ、送風機が壊れない限り、この部屋にいれば大丈夫だ」
そういって、ウインクして魅せた。
一瞬で私は恋に落ちた。




