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異世界冒険奇譚 月狂の歌  作者: 鴉野 兄貴
第四章。誰も信じてはいけない

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「ヨウコソ 『流星の光』へ!! 」

妙なアクセントの声が何処からか聴こえてきた。


「……うげええええ」「死ぬかと思ったわ」「むしろ死んだっ! 」「……凄いGだったな」

近くの椅子に座っていた男たちが目を覚ました。


 『流星の光』? なんだそれは。

「次の『世界』は『ロケットで突き抜ける世界』だったっけ? 」


 最初に奇声を発した男に同調する、チリチリ頭の少年。

むしろ死んだとか言っている少年は「息苦しい」と言い出し。


「……」


 どうして、私はコレほどまでに美しい女性ひとに気付かなかったのか。

長身を気だるげに座席と、身体を拘束するベルトに任せ、はだけた胸元を隠すことなく物憂げに宙に瞳を向けている。


「"呪術師"さんっ!? なんすかっ! この世界はっ」


 身体が浮く。思うように動けず、宙をバタバタとする"私"と同様、

発言者の少年は少しパニックになっているようだ。


「……静かにしろ。"委員長"」あまりいい印象を与えないその男はそれだけ言うと黙る。

「……一応、言っておく。この空間には重力がない。動き回らないと酸素が止まって……判り難いか。呼吸が出来なくなって死ぬぞ」

『へ???! 』


 驚愕し、身体をばたつかせる"私"たちに、"呪術師"と呼ばれた美女は青いルージュのついた唇を艶やかに微笑みの形に動かした。

「まぁ、送風機が壊れない限り、この部屋にいれば大丈夫だ」

そういって、ウインクして魅せた。


一瞬で私は恋に落ちた。

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