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異世界冒険奇譚 月狂の歌  作者: 鴉野 兄貴
第三章。機械世界の"呪術師"

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壱拾

 「めちゃくちゃ殺す気の罠揃いだな」

"彼"がため息をついた。


 「もう無理! 休憩!! 」"委員長"が倒れこむ。

『情報』を『拳で語る』能力がある彼は、機械式の罠も無効化可能だ。

「はっきんぐ」とかいう技らしい。


 「ぶっつけ本番で変な事させないでくれ」"委員長"は苦笑いする。

「よいではないか、今度『ぱそこん』の使い方を教えてくれ」

一瞬で「こんぴゅーた」の使い方をマスターした"委員長"に"組長"が頼み込む。


 「殊勝しゅしょうですね。組長さん」

"私"も教わろうかな。


 「まず。聞きたいのだが。『じゅうはっきんさいと』なるものはどうすればよいのだ? 」

……この意味を、後日知ったとき、"私"は"組長"さんを殴りたくなった。


 「さて、さっさと働け」

"委員長"の尻を蹴る"彼"はドSである。

ちなみに、今は"彼女"さんが罠を発見、解除中である。


 「首だけしかないのですから、多少の罠は踏み潰せるんでは? 」

「……」「……」「そうですよね? なんでだろ? 」

黙り込む"彼"と"彼女"に"私"と同じ疑問をぶつける"委員長"。

その"委員長"の喉元に刀をきらめかせる"組長"

「……死にたいようじゃな? 」目が本気だ。


 「ちょ? ちょ? "組長"ストップ??! 」

「ふぉふぉふぉ……。お主は『冒険者』じゃから、寿命が減るだけで済むぞい……? 」


 「やめてください。"組長"さん」

提案者の"私"を斬るべきだと伝えると、

ヌシにはまだ利用価値がある」と納刀のうとうする"組長"。

そういえば、"私"だけ死んだらソレまでだった。忘れていたが。


 「理不尽だろうが、『服』がダメージを受けると怪我して死ぬ」

そう答える"彼"。黙り込む"彼女"。


 「とりあえず、ヤラセロ」「死ね。私は抱けない」

この二人も。仲が良い。

ひょっとして、"彼"が"神々"に願うことって。

「あの。やっぱり、"……"さんは。"……"さんを抱くために旅を? 」

「其の通りだが? 」平然と答える"彼"。


……。


 うん。"私"は。大丈夫だ。たぶん。

「では、サクッと『創造神アークメイ』を倒して、願いを叶えましょう! 」

"私"はハルバードを握り、気合を入れなおした。


 「私は空気か? 」

そういう"呪術師"に苦笑いしながら。

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