壱拾
「はああぁああああああああ!!!! 」
"空間"がガラスのように砕け散る。
タックルを"神"にぶちかます"委員長"さん。
そのまま大きくブリッジ。頭から"神"を地面にたたきつける。
その攻撃を頭上の空間(つまり地面)を歪ませて防ぐ"神"。
しかし、"委員長"さんは既に動いている。"神"の腕に、首に両脚を絡めて。
腕ひしぎ逆十字固め。後に"委員長"さんがそう語る技をかけていた。
ぼき。
驚愕の顔をする私達。
"神"は腕一本を残し、"私"の前に立っていた。
『空間』を使い腕を自ら切り取って移動したのだ。そう"私"が把握するより早く。
「ドン ドン ドン」銃声。
「!! 」銃剣を着剣した"彼女"さんが至近距離から銃を撃つ。
"神"の後頭部に穴が開き、反対側から脳と血、脳漿が噴出す。
瞬時に詰めた"彼女"が三連続で突きこみ、返す柄で激しく"神"の頭を打つ。
たまらずよろめいた"神"は不思議そうな顔をして大穴の開いた額に噴出した脳を収める。
「読んでいた? だと? 人間の身で? 」
「お前だって、元は人だったろうがっ?! 」「癒し手を狙うのは定石じゃ」「……なんとなく撃っただけだ」
なんとなく……聞かなければ良かった。もし"神"が私を狙ってこなければ私の身体がああなっていた。
「はっ? 」
"組長"が距離を詰める。鋭い突き。そして避けた"神"に追撃の斬。
背後から"彼"が剣を突き立てる。
"神"は動こうとするが、二人の剣から漏れる雷によって動きが阻害される。
二人が"神"の身体を蹴り、跳ねた。
"組長"が剣を持たぬ右手を振り上げる。
「零番隊! 」
空間を割って、狙撃スコープのついた火縄銃を持った侍達が何十人も現れる。"彼女"も銃を構える。
"神"は穏やかな笑みを浮かべた。
"組長"は一気に手を振り下ろす。
「撃ぇぇぇぇぇぇっっっぃぃぃぃ!!!!!!!! 」
……幾重もの轟音が"塔"に響いた。
「"神"よ」
"委員長"は穏やかな笑みを浮かべた。穴だらけとなった"神"もその笑みに優しい笑みで返す。
「これがっ?! 俺のっ! 俺のっ?!! 『願い』だあああああああああっっ??!!!」
鋭い一撃が"神"の頬を打った。
鈍い音がした。




