玖
"威圧"が風となって私達を吹き飛ばそうとする。
『貴様の想いはその程度かっ!!!!!!! 』"神"の叱責が"私"たちの脳裏を激しく打つ。
それだけで両脚が萎え、震えが止まらなくなりそうだ。
"委員長"は必死で脚を動かそうとするが、動くこともままならない。
"神"に認められるためには戦闘力ではなく、その世界への『想い』が最重要視される。
「ちぇぇえええええええええすっとおおおおおおおおおっ??!!!!! 」
"組長"が剣を"神"に振り落とそうとするが、"神"は穏やかな笑みを浮かべている。
"組長"が血にまみれて呻くのを支えたいが自分も動けない。
「素晴らしい気力だ。だが、我には届かぬ」
"神"は朗らかに笑う。『意思を拳に乗せろ!! 』
"委員長"はゆっくりと進もうとする。
"私"は両脚が震えて動けない。何も出来ない。
"彼"と"彼女"が動いた。
「『勇気』の小さな隼! 『零』の女神! 『夢』の剣士!
『知恵』の銀の娘! 『愛』の戦士! 『誇り』の王!
英雄の力、ここに集えっ!」
"彼"の声。英雄術だ。
威圧で動けなかった"私"の脚が動いた。
『……うおおおおおっっ!!!!! 』"委員長"の拳が"神"に触れんとする。
「貴様の『想い』はその程度か?! 『拳で語れ』!!! 」
"神"は穏やかな笑みを崩さない。
「そろそろ、俺達の相手をしてくれよ。"神"さんや? 」
振り返った"神"に何発もの弾丸を放つ"彼女"。
"神"はその身体の周囲の空間を歪ませてその弾丸を防ぐ。
"委員長"の拳と同じく。"委員長"は拳を何度も歪んだ空間に叩きつけんとするが"神"に届かない。
「彗星!!! 」
一瞬で間を詰めた"組長"は鋭い突きを放つ。瞬間移動にしか見えない一撃。
今度は"神"もその一撃を避けた。いや、空間そのものが"組長"のそれと無理やり開いたのだ。
"組長"はそれでも怯まない。左手の片手平突き。更に開いた空間にスイッチハンドを伴う右手片手平突き。更に。
「きえええええええええええっっ!!!!!!!!!!」横なぎの一撃。
"神"は空間を広げつつしぶしぶと頭を下げてそれを避ける。
「うおおおっ!! 」"委員長"が血を流しながら拳を歪んだ透明な空間にたたきつける。届かない。届かない。
「大地の祝福!!!! 」"私"は癒しの力を解放する。
「!? 」"神"の瞳が"私"を射る。二コリ。なんとか笑って見せてあげた。
すっ。
「星」その隙に"彼"が飛び込んだ。振り返る"神"。もう遅い。
組長同様、瞬間で距離をつめ、逆手に持った剣を抜きながら切りつける。
そのまま五方星を描く残戟と、柄の突きの一撃。
"空間"を小出しにしつつ、その斬戟を防ぐ"神"。しかしおかげで『空間』は狭まる。
「うおおおおおっっ!!!!!!! 」拳をたたきつける"委員長"。
今。委員長さんが。
"委員長"さんが。
「"委員長"? 」「"委員長"??!! 」「"委員長"殿?!! 」「……"委員長"さん? 」
しゃべった。




