捌
「!! 」
「よけろっ?! 」
"彼"に突き飛ばされ、"私"はうめいた。
「……きゃっ?! 」
"塔"に開いた巨大な穴に私達は慄いた。これが。"神"か。
『冒険者達よ。我に挑むならば相応の覚悟をしろ』
「闘気だけで意思を伝え、なおかつこの威力。嬉しいのぅ」
"組長"がニヤリと笑って刀に張り付いた血を舐めた。
『浄水』『癒しの水』『大地の祝福』
服や武器についた邪魔な血や油を洗い流し、体力を回復させ、傷を治す。
『ミーミルの加護』神の力を限定的な時間だけ人に与える魔法。
塔の最上階にいたのは気さくそうな少年。
彼こそこの世界の"神"にして"塔"の魔物たちの創造主。
『わが願いっ! それは偽りを、命の唄を口にすることが出来る世界だっ!!! 』
"委員長"が殴りかかろうとするも、"威圧"に押されて動けなくなる。
"神"の威圧に屈さず、自らの意思を伝える『願い』を持つものの意思を受け止める者。
元、『冒険者』だった人間。それが。彼。世界の塔を統べるもの。『世界神』。
そして私達は。
『我ら! 夢を追う者!!! 』
『願いを叶える者を助けると言う伝説の冒険者の故事に基づき! 我らは"委員長"に加勢する! 』
『"神"よっ! 願わくは我らの想いを見守りたまえっ! 加護より祝福より、呪いに満ちた試練と我ら人の子の命ある道を与えたまえっ!! 』
私達三人は故事に基づき、宣戦の言葉を挙げます。
『宜しい。古き"神"と"冒険者"の掟に従い。我は貴様達に試練を与えるっ! 願いを叶えたくばっ!
この世界の『理』…… 拳 で 語 れ っ !!!!!!! 』
これが、"私"たちの恐ろしく、タノシイ『冒険』の始まりだった。




