第2話
意外とかけたような気がしますけど
やはり駄文は駄文
文才のない身としてはこれほどつらいことはないと思い知る今日この頃です
それでは第2話どうぞ
会場を出て、しばらく地図を見ながら歩くと2人は人だかりに遭遇した。
どーしたんだろ?
さぁなぁ…?
という内容をジェスチャーで会話しつつ
けーくん聞いて?
おれぇ?しゃあないなぁ…
というアイコンタクトで啓太に事情を聴かせに行かせた菜々美は
ペルソナオンライン開発したメーカーってでかいんだなぁ…という感想を抱きつつ
啓太を待つ。
そして、
「わりぃまたせた!」
と片手を振りながら戻ってきた、
「うん?おかえりー、なんだったの?あれ」
と周りを観察していた菜々美は首をかしげながら聞き返した。
そして啓太は
「いや…なんか制作者がなんかあやしいとか、テストを中断すべきだーとかそういう話だった」
と少し困ったように歯切れの悪い口調でいった。
あやしい?大々的に宣伝してテスターを集められるのにあやしいの?
と思った菜々美は仕方がないといえる。
しかし、開発者は元政治家でどのような伝手を使ったのか知らないがゲームの開発主任になた人物だ、
何かと黒いうわさが絶えないのである。
しかも、知る人はその人物は汚職にかかわっていた可能性もあるということを知っている。
しかし、『知る人は』である。
いたって普通に半ニート生活をしていた菜々美にはよくわからなかった。
そんな裏事情を知らない菜々美に対し啓太は、おまえはもう少しを世間知ろうぜ…と少し嫌な予感をはら
みつつ、つぶやいていた…。
その後、施設を去った者たちは…
「やはり無理だったか?」
と煙草をくわえくたびれた帽子を目深にかぶった男が聞く、
「えぇ…、取り合ってもらえませんでした…」
部下なのだろうか、くたびれた帽子の男に対し青年に近い男は敬礼を返すが、
それに対しくたびれた帽子の男は
「あぁ、いい いい、さすがに何の令状も持たない刑事がどうのこうの言ってもこうなることは分かってい
たからな…」
とくたびれた帽子の男…刑事は部下であろう落ち込んだ青年を慰め、あきらめた表情を出す。
そして
「いきなりテストをやめろだなんて言ってもたわごとにしか聞こえないからなぁ…」
と言いながら、やれやれと首を振り、その後なにもないことを祈るか…と小声で誰にも聞こえないように
つぶやいて車に乗り込んでいった…。
施設の中に入ったテスターたちは今か今かと説明を受けるためにホールへ集まっていた。
「あれ?説明ってさっきされたんじゃないの?」
と学習したのか菜々美は今度は小声で啓太に質問する。
「あぁ、そういやお前は遅れてきたんだっけな」
とあきれたものを見る目で返す。
あたしのせいじゃないもん…とむくれながらもうなずき説明を要求した。
あそこでの説明はどうやらテストの機材はメーカーが用意した特別製の物なために、
指定された場所でテストを受けること、そして持ち出しができないことや、テスト中に異常な電波を発信
していないかをみるために特殊なヘッドギアを使うとのことなど、ゲームを始める前の諸注意だけだった
ようだ。
「んでもって今からゲームの説明が各施設で行われて今日の午後12時からテスト開始だそうだ」
と少し得意げに説明する啓太だったが、
「へー」やら「ほー」や「ふーん」といった気のない返事をしていたために、
菜々美に対して、聞けこらっ!とチョップを繰り出した。
だがしかし現実は無情なるかな、菜々美はその手を取り腕をひねり上げていた。
「あ~たたたたた、おい馬鹿はなせぇっ!はしてくださいお願いしますっ!?」
という情けない声を出しあえなく撃沈、
それを見た菜々美は得意そうに
ふふんっと笑って見下していた。
見下された啓太は
「テテテ……、そういやあいつ武術やってたんだよな…」
と悔しそうに呟いた。
閑話休題
説明も終わり各自、自分のVRマシーンのある部屋に向った。啓太は別の部屋らしく途中で別れた。
そして部屋に到着した菜々美はVRマシーンを見て少し物足りなさそうに
「へぇ…これがVRマシーンかぁ…家にあるのとそんなに変わらないじゃん」
と少し驚くもこんなもんかぁというような感想をつぶやきVRマシーン…はたから見るとベットのような
ものを見た。
この時代低反発枕ならぬ低反発ベットなるものが普及している現代、
それを利用してVR設定を行うものが多くいる時代である。
体が沈みこむのを利用し、身長や体重、果てはスリーサイズまで測ることのできるとてもハイブリットな
VRマシーンが売り出されているため、さほど驚きもせずにVRマシーンの特殊装置であるヘッドギアを
被る。
ちなみにVRではネカマプレイなど性別を詐称することはできない。
容姿を多少いじることはできるが骨格や体の大きさを変えると脳や人体に悪影響を及ぼしかねないためで
ある。技術が進んだ現代もいまだに脳や人体の神秘には謎が残っているのである。
そして、まだかなーっと待機している菜々美に、先ほどの独り言を聞いていたのか
「そうだよねぇ~」
と言いながら、はじめてみる同年代の少女が声を掛けてきた。
「はじめまして~佐藤良子っていいます」
と礼儀正しくお辞儀をしてきため、
「あ…こちらこそよろしくお願いします…?」
と慌ててヘルメットを取りお辞儀をし返す菜々美、
それを見て良子は
「あなたも当選したのかな?ってここにいるってことはそうだよねっ!失敬失敬」
と肩口までで切りそろえられた赤みがかった茶髪を揺らしながら
自分のおでこを手のひらでペシンッ!と叩きつつフレンドリーに話しかけてくる。
「そうですよ~」
と母と同じようにほんの少し間延びしたような口調で返す菜々美、
それを見て嬉しそうな顔をしながら
「よかったぁ~、同年代の同性の人が同じ部屋でっ!」
と顔をほころばせながら握手を求めつつそう言った。
私もだよ~同じような人でよかったぁ~っと内心思いながら
「そうですね~」
と握手に応じつつにこやかに談笑する。
するとそこへ、
『βテスト開始の時間です、テスターの皆様はログインをお願いします』
というアナウンスが聞こえてきた。
そろそろテスト開始です
あぁ…文才が本当に欲しい…