第4話 サイコVS四天王
第4話です!
目を覚まし、顔を洗った音夢がリビングに行くと、ソファから落ち、床で寝ているサイコが目に入った。しかし、音夢はそんなことはまったく気にすることなくトーストとコーヒーの軽い朝食をとり、テーブルに置き手紙を残して学校へ向かっていった。
音夢が家を出てからしばらくしてサイコが目を覚ました。テーブルの上には置き手紙と食パン、インスタントコーヒーがおいてあった。置き手紙には「夕方には帰ってきます。大人しくしていてください。」と書いてあった。サイコは食パンをそのまま食べると、『デビキル』で昨日殺した悪魔について調べ始めた。
ピロン♪
スマホに通知が来た。その通知はコミュニケーションアプリ『リンネ』にメッセージが送信されたことを知らせるものだった。その連絡を見て、サイコは固まった。そして、スマホを閉じた。
(アイツが来る……。面倒なことになりそうだ……!いや、アイツは私がここで暮らし始めたことを知らないよな。それならしばらくは来ることはないな。)
サイコは焦っていたようだったが、すぐに落ち着きを取り戻した。そして、ソファで少し眠った。
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
ピロン♪
サイコが再び目を覚ますと、『リンネ』の通知が大量に来ていた。
(チッ!既読をつけてしまったのが悪かったか?!まぁ、気にせず未読無視だ。…………………………そうだ!気を紛らわすのに少し散歩でもしよう!もしかしたら外に悪魔がいるかもしれないしな!うんうん、それがいい。そうしよう)
サイコは外に出て昨日の公園まで歩いて行った。まだ午前中だが暑かったので、木陰にあるベンチで少し休憩することにした。
そんなサイコを隠れて見ている3人がいた。上級悪魔四天王のアクア、トニト、ウェントである。
「ターゲットを確認!これよりサイコエル討伐作戦を実行する!」
『通電殻』
バチューン!
トニトの手から高速で放たれた何かがサイコの背後に迫る。
(殺気!)
サイコは背後から迫ってくる気配に察知し、振り向く。
(何だ?狙撃か?いや、指輪!)
バシッ!バチバチバチバチ
サイコは手で銃弾を受け止める。同時に、サイコの身体にで電撃が走った。
「チッ!」
「どうや?ウチのアクセは痺れるやろ?」
「まさか悪魔から来てくれるとはな」
サイコはトニトを殴ろうと走り出した。
『エアアーマー』
サイコの目の前にウェントが立ちふさがる。
「どけやオラァ!」
サイコはウェントのみぞおちにグーパンをお見舞いした。しかし、ウェントには攻撃を受けても平気な顔をしている。
「フフフ。その程度の打撃で我々を倒そうなど、笑止千万」
「舐めやがって。防御系の能力使ってるだろ」
「御名答。それが分かったところで我々の作戦に支障はありませんがね」
サイコはウェントに絶え間なく拳を叩き込む。その隙にトニトが電気をまとった指輪やピアスを放つ。
「クソッ!」
サイコが攻撃を躱す。同時にウェントが拳を突き出す。
『エアナックル』
「この距離じゃ当たらn……」
ドッ
殴られたかのような衝撃がサイコの頬を襲う。
「誰も拳で攻撃するとは言ってませんよ。私が素手で戦うように見えますか?」
「全然見えねえよ!私と違って弱そうだからな!」
サイコは再びウェントに攻撃を仕掛ける。相変わらず、打撃によるダメージは少なそうだが、サイコはウェントに蹴りを喰らわせる。
(おそらく、このメガネは空気を操る能力を使っている。打撃は身体に風をまとって防御しているのだろう。このまま殴り続ければ倒せると思うが、触れるだけで痺れてしまう金髪の電気攻撃が厄介だ。だからといって、金髪を先に倒そうにもメガネが邪魔してくるので面倒だな。まあ、ここまでなら私も能力を使えば倒せるが、もう1人私を狙っている奴がいる。気配からして奴もこの2人と同レベルの実力だろう。どのタイミングで仕掛けてくるかは分からんが、能力に警戒された状態でこのレベルを3人も相手にするのは避けたい。)
サイコはどうやって3人の悪魔を倒すかを考えながらも戦闘を続けていた。トニトが電気を帯びたピアスを放つ。しかし、この攻撃は真っ直ぐに飛んでくるので、速さに慣れてしまえば回避は容易だった。サイコはウェントを蹴り飛ばし、迫り来るピアスを躱す。
ちゃぷん
サイコが違和感に気づく。サイコの足は昨日はなかった水たまりに入っていた。サイコは、自分の興味のないことはまったく気にしない性格である。それでも、こんな水たまりはなかったとすぐにわかった。公園全体が水たまりになっていたのだから。
『冥郷至水』
水たまりの水がサイコの足にまとわりつく。
「これで動けなくなったな。ウェント、トニトよくやった」
「ほな、ウチがトドメさすわ」
トニトはピアスに電気を溜め始める。
(3人が揃って、その全員が油断しているこのタイミング、どうやら能力を使う時が来たようだな!)
サイコはニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
次回、四天王編完結!