第3話 始まりは明日から
第3話です!
「なんでここにいるのよ?!」
「ここに住ませてもらうためだが?」
ソファでくつろいでいたサイコは少し顔をあげて音夢の質問に答えた。
「鍵かけてたよね!?」
「あぁ、簡単に開いたぞ」
「何やってんの!?」
「私は最強の天使だからな。扉が弱いのが悪い」
「直せよ!」
「あんな弱い扉あってもなくても変わらないだろ」
サイコは音夢にそう言うと、そのままソファでくつろいでいた。
音夢はお腹がすいたので、夕食にしようと冷蔵庫にある昨日のカレーを温めた。
「いい匂いだな。私にも食わせろ」
「アンタさっき私のアイス食べたよね?」
「あれだけじゃ足りないわ!」
そう言われ、音夢は仕方なくサイコにもカレーを分けてあげることにした。
音夢が皿を置くと、サイコはそのカレーをガツガツと頬張った。
「ふー、食った食った!」
サイコはあっという間に夕食を終えて、風呂に入っていった。その後しばらくして、音夢は夕食を食べ終えた。
「あ、そういえば、明日から学校だった!」
明日から学校が始まることを思い出した音夢は、部屋に戻り、学校の準備をした。宿題はすでに終わらせているから心配ない。そして、準備を終えた音夢は明日に備えて早く眠りに就いた。
サイコは風呂から出ると、リビングのソファで再びくつろぎ始めた。
(フハハ!作戦成功だ!これでしばらくは生活に困らないぞ)
見た目も中身も天使とは思えない最強の天使、サイコは公園を去っていった音夢をこっそり尾行していたのである。
(そういえば、今日殺した悪魔って上級だったよな。なかなか強かったし、かなり懸賞金が懸けられているんじゃないか?)
サイコはスマホで悪魔討伐サイト『デビキル』を確認し始めた。悪魔は下級悪魔、中級悪魔、上級悪魔、魔王の4つのランクに分けられており、『デビキル』にはそのランクや悪魔の名前から検索できる検索機能もある。
(確かアイツ最初に名乗ってたような気が……。名前なんだっけ?………………そうだ、イキリナスだったよな)
サイコは検索欄にイキリナスと入力した。もちろん、そんな悪魔はいななった。
(……あん?名前間違えたか?うーん……。あっ!ムノーノ・イキリナスと名乗っていたな!)
見つかるはずもない。彼の名はイキリナスではなくイグニスなのだから。
(クソッ!もう名前で検索するのはやめた!地道に上級悪魔の中から探すか)
サイコは検索を諦め、上級悪魔一覧を見て探すことにした。しかし、サイコは地道な作業が嫌いである。そのため、すぐに面倒になってスマホを投げてしまい、そのまま眠りについたのだった。
ーーー魔界
三人の悪魔、水のアクア、雷のトニト、風のウェントは作戦会議を続けていた。
「この作戦なら奴を倒せるんじゃないか?」
「この作戦での勝率は53%です!」
「よっしゃ!やったるで!」
どうやら三人はサイコを倒すための計画を完成させたようである。
「明日、サイコエル討伐計画を実行する!」
次回、四天王編開幕!
ちなみに、四天王は魔王ではありません!
 




