どーも、爆弾樽です
前回のあらすじ
主人公 軍隊に追われる
どーも、キサラ法国の軍隊に追いかけられているオッサンです。
現状打破をするために必死に考える俺。くそッ!時間がない!馬ゴーレムの速度は軍用馬よりも劣るが頑丈。頑丈なのはいいけど、このままじゃ追いつかれる。何かしらの方法で足止めをしなければならない。
「ユリ、敵との距離分かるか?」
「おおよそ、1.5キロかしら。どうするの?」
「ネイレス、この道を破壊してもいいか?」
「はい、構いません。どうされるのですか?」
2人の問いに行動で答えよう。俺は、マジックバックから使用済みの油と鉄屑が入っている樽を取り出す。
「ユリ、この樽を覚えているよな」
「ええ、前にケンさんと作ったものね。まさか!」
「そう。お手軽爆弾。この樽は馬車から落としても割れない。これが10個ある。ネイレス、馬車から樽を落としてくれ。樽に近づいてきた所にユリの魔力付与された矢を放ち引火させる」
「私の弓による攻撃を更に拡大するものって言っていたけど、本当に大丈夫なの?」
「敵との距離が1キロ辺りになったら矢を放ってくれ。大丈夫かどうかやってみないと分からん。実際に試していないけど成功するれば破片が飛び散り、馬や兵にダメージを負わせることが出来る」
「分かりました。その作戦にしましょう。時間もありませんので」
「敵が負傷すれば、軍隊に乱れが生じ余裕が出来るだろう。ミスしても惜しく無い物だしな」
「そうね。余った油と鉄屑で出来た物だから損はしないわ。私は、馬車から降りて樽を狙うだけでいいのよね?」
「ああ、魔力付与している間は俺が障壁を張る。ネイレスは、樽を投函後御者席に移動し馬車を操作してくれ。俺たちは、弓の矢で爆破しない場合、最悪戦闘に入る。成功したら、馬車を追いかけるから」
俺の言葉に頷くネイレスとユリ。ネイレスによって投函されていく爆弾樽。10個全ての樽を投函し終わり、その場から距離を取る。その距離、おおよそ1キロ。
「この辺りかな。ネイレス、真っ直ぐ馬車を動かせ。止まるなよ!」
「分かりました!ご武運を!」
俺とユリは走り去っていく馬車を見送り、作戦を実行する。
「ユリ、弓じゃなくライフルで頼むよ」
「そうだと思ったわ。私が以前込めた弾でいいのよね?」
俺は頷き、左目に被さっている布をめくり上げ見開く。
「ユリ、一発で仕留めろ。光線に関しては俺が引き受ける」
「分かったわ。スキルを併用して確実に着弾させる」
俺とユリとの会話は光線により終わる。馬車に向けられた光線を魔力障壁で防ぐ俺。その間、ユリはライフルを構えスキルを発動させ集中力を高める。樽に近づいてくる中規模軍隊。
パァァンッ
ライフルの射撃音が響いた後、すぐに爆発が起きる。俺とユリはライフルの着弾してすぐ、後ろに振り向き身体能力向上スキルを発動させその場を後にする。
「うわー、あれはヤバいね。爆発後に破片が飛び散るんだから、被害は相当だ」
「ふぅー。成功して良かったわ。散乱した樽に警戒せず、軍を進めた自称神に愛されし男はバカね」
ちらっと後ろを振り向き確認しながらユリさんと会話をする。
「規律正しく進む軍隊にしか通用しない攻撃だね。俺なら罠があると思って警戒するのに」
「普通は、不自然な樽を見て警戒するわよね。このまま終われば良いのだけど...」
「どうだろう。足は止まったはずだから距離は稼げると思う。最悪のケースを想定して動こう」
神龍眼で確認したが、自称神に愛されし男の魔力が減っている。大怪我をして回復魔法を使用したのかな?
俺たちは馬車に追いつき飛び乗る。
「2人とも無事で何よりです。おかえりなさい」
「ただいま」
「ただいま」
「おおー、ハモったね。女王様、あとどれくらいで公国に着くの?」
「そうですね...この外道はかなり遠回りをしています。森を経由しない迂回ルートなので、2日はかかると思います」
「森を迂回か...公国は、森にも面しているんだな。正規ルートは森を直通しているのか?」
「いいえ。森の端に道を切り開いて作った道です。こちらの外道より広く整備してあります」
「ふーん、なぜこの細い外道を広くしなかったのかしら?」
「こちらの旧外道側には強いモンスターが出てくることが多く、被害に遭われる人が沢山でました。それで比較的モンスターが出ない反対側に新しい外道を作ったのです」
俺は女王様と御者を変わりバンドルを操作する。強いモンスター...どんなやつなんだろうか。
次回 法国最速




