どーも、訓練です
前回のあらすじ
主人公 エルフと買出しに出かける
どーも、エルフと買出しをしたオッサンです。
周囲を警戒しつつ、先に進む。目標は、俺が転移した場所まで行くこと。確かあそこは毒草がたくさん生えていたな。あそこは害はないけど、生き物にとって生活しにくいだろうな。モンスターも近寄っていない場所だから良いのだ。
「スマホで確認しているけど、モンスターいないね。うん?あれは...」
鑑定結果:大鬼 LV20
「大鬼レベル20が数体。集団移動しているのか?」
ユリさんにスマホを渡し確認してもらう。ユリさんはスマホの操作が楽しいのか、モンスターを確認し終わったのちオセロゲームをしている。対戦相手は俺。
「はい、ケンさんの番です。ルールを教えてもらって初めてやりますが奥が深いような気がします。そういえば奴隷商人のマジックバックの中身を回収しましたが、メガネがありました。ただの飾りですけど、ケンさんとお揃いですね!」
この世界にも伊達メガネがあるんだな...意識をスマホに向け守りの姿勢で石を置く。ふふん、オセロを熟知している俺に勝とうなんてまだ早い!スマホをユリさんに渡し、木の枝の上に移動する。メガネを外しモノクルで大鬼を確認する。
「大鬼の装備は、剣を持っているな。ユリさん、一旦オセロやめて。弓の矢で仕留められる?」
「まだ距離があるますし、確実に仕留められると断言出来ません。どのくらいの硬度があるか分かりませんし、斬りつけた方が確実だと思います」
「了解。集団の中に飛び込むのは愚策だし、単体になるよう誘導するしかないか...奇襲もありだな」
「今回は私が囮になりますので背後から奇襲して頂けますか?」
俺は頷き、木の枝から降り大鬼に接近する。隠密スキルを使用しユリさんが敵を引きつけるのを待つ。
ガァアアアッ
計15体の大鬼がユリさんを追いかけ始める。弓の矢で先頭の大鬼の目を射抜いたか。相変わらず正確だな。俺は追いかける大鬼の1体の背後に忍び寄りガンツの店に展示されていたロングソードで首を刎ねる。大鬼の背が高いから、身体を捻りながらジャンプして斬りつける。同じようにもう2体の首を刎ねる。ユリさんは的確に弓で足を狙って矢を放っている。俺の方に意識を向けた大鬼が剣を振う。
「うわっ!やっぱり魔法で強化しないと受け切れないわ。めっちゃ重たい一撃なんですけどー」
身体能力向上及び魔法強化は、まだ使用しない。ギリギリまで戦って、どうしても対応出来なかったら力押しで。
『隠密』
一旦、大鬼たちから離れボウガンを取り出し再度距離を詰め目に矢を放つ。これなら確実に当たる。足止めしているユリさんの近く寄って魔法を唱えるよう伝える。
『風の精霊様、お力をお貸しください。風の刃よ、吹き荒れよ』
風の刃が数体の大鬼を切り刻む。その隙にボウガンで3体の目を貫く。精霊魔法で死んだ数は4体、満身創痍が6体、後方に逃げ出すのが2体。
「逃がさないよ、うぉりゃっ!!」
逃げ出す1体の大鬼の背中にロングソードを投げつけ突き刺さる。ユリさんがもう1体の後頭部に矢を放ち即死させる。
ガァアアアアアアッ
俺が投げたロングソードを引き抜く大鬼。この個体だけ武装が良く、体毛の色が違う。
「あいつ、なに!?特殊個体?ユリさん!鑑定!」
「赤き大鬼LV35です!!」
「レベル高ーな、おい!でも、神龍ほど脅威に感じないわ」
大剣を上段から振り下ろす赤き大鬼。
めちゃくちゃな力だな、地面抉れてるぞ。避けて正解だわ。あんなの受けたら身体真っ二つになってしまう。
『身体能力向上・魔法強化』
ゴウケツを握り締め、敵の腕に向かって剣を振り下ろす。
ガッ、ギィイイ
「ちっ、反応速度も中々だね。でも、俺ばかり構っていいのか?」
赤き大鬼の背後からユリさんが首を狙ってケツメイを振う。
ガァアッ
避けきれなかったみたいだ。首を刎ね...られなかった。傷はつけられてのは見てとれたが、まだ死んでいない。ユリさんの方を向く赤き大鬼。
「ユリさん、一旦離れて他の大鬼を始末して!!」
「分かりました、このデカブツの始末お願いします」
「はいよっ!ラァっ!」
赤き大鬼と剣を交える。敵が大振りなのが幸い。剣筋が予想できる。お前の剣を避け、切り刻み続けてやるよ。
数十分の間、敵の腕だけを狙って斬りつけた結果、手から大剣を落とした。あとの動きは突進しかないだろうけど...まだ俺には剣だけでこいつを倒し切ることが出来ない。
「はぁ、はぁ、はぁ。コッケン!!魔力解放!」
ドス黒い魔力を解放し、コッケンの刀身に集中させ、赤き大鬼の胸を突く。
「俺の魔力をありったけ持っていけぇ、魔力暴走!」
バァアンンッ
赤き大鬼の肉片が飛び散り、辺りが血の海になる。
「オエッ、気持ちわるっ!はぁ、はぁ。しんどいわ。そっちはどう?」
「こちらは全て排除しました。ケンさんの邪魔になるかと思い周囲の警戒に入っています」
「さすがはユリさん...」
「私では、赤き大鬼を倒すことが出来ませんでした。ケンさん、お疲れ様でした。クリーン」
「あ、ありがとう。生活魔法で血を落とせるのね...忘れてたよ」
「ここに居たら他のモンスターが寄ってきます。先に進みましょう」
魔法の強化は長時間続かないみたい、スキルの効果が消えた。30分くらいか、温存しないと不味いかな?
俺たちは森の中を進み、アプルの木を見つける。ユリさんがアプルを収穫し、俺に渡す。
「ケンさんがこの世界に来て初めて食べたものですよね。交易都市には売っていませんでしたが、栄養価が高く人気の実なんですよ?」
「へぇー、これがねぇ?美味いから良いんだけど。あー、美味い。戦闘後に食べるアプルは格別」
「ふふふふ、ケンさん凄かったですよ。最後の一撃は、見てて興奮しました!」
「そ、そう。君の興奮は別物にしか感じないのはなんでだろうね」
法悦した笑みを浮かべるユリさん。それに慣れてきてしまった俺。襲われないといいな...
あと少し先に俺が転移した場所に着く。
次回 逃走




