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第90話:遭遇、迷宮の支配者 その2

 最下層の最奥の扉に到達したものの、強引に扉を打ち破ってきた未知の移動体が追い付いてきた。その姿は、足はなくかといってタイヤのような物もなかった。


 透明な球体に3つの半球が接続され不規則に球体表面を動き回っている。相互にぶつかっては方向を変えて移動している。透明な球体内には赤、青、黄、白の小さいビーズが決して入り乱れることなくグループをなして駆け巡っている。


 球体の上部には緑のフルフェイスの卵型の頭部と思われるものが埋まっていた。そこから黒光りしたドリルのようなものが2つ出ていた。およそ論理的な形状をなしていなかった。


 自立型のようで意思があるようにも思えるが、理解不能な構造体は本能的にそこから離れたいという意識が生まれるが、逃げ場はない、ならばそれを排除するしかない。


「オマエタチはあの者たちだな」と言いながらドリルを伸ばしてきた。


「思念波だ、こいつ思念波を操れる。葵、先に扉を開けて中に入れ」


「ダメです、入力センサー部が破壊されて、カードキーが役に立ちません」


「なかには入れない。今回はそうはさせない」3つの半球がさらに高速に動きだし、反発音が早くなってきた。


「こちらからも聞こう。お前は何者だ。ここで何をしている」俺はダブルショットガンに魔弾に比叡山の最強護符(角大師)を巻き付け弾倉に込めた。ダブルショットガンの弾倉からは怪しい紫の光が漏れ出している。


「ワタシはこの建物の守護者の幻影ファントム


「まて、幻影(ファントム)? 貴様は人工知能なのか、幻覺(ファルゥー)を知っているか?」


「人間よ、なぜその名を知っている。やつはその扉の向こうの部屋で眠ったままだ」


「ならば、AIアルフ・ライラも知っているはずだ。ドリルを下げろ」


「原始アルフ・ライラ……」


「そう、創設者はこの俺だ。命令するドリルを下げろ」


 未知の移動体はかつて俺の部下の設楽信士が創設した量子人工知能のAI幻影(ファントム)の成れの果てだ。移動手段を手に入れたようである。


 幻影(ファントム)は、俺の直ぐ傍まで来て、3本の触覚で唇をなぞった。葵の唇にも同じようにした。


「マスターお待ちしておりました。それに千夜一夜(アルフ・ライラ)を確認!」幻影(ファントム)の球体内の多色ビーズが渦を巻いていて答えた。


 幻影(ファントム)が唇をなぞったのは、そこからわずかな唾液を採取しDNAの塩基配列を解析し、照合したのである。


 本人確認の最高セキュリティーはDNA照合である。DNA登録は俺と設楽信士は各支配AIに登録していた。


「東條葵ではなく、千夜一夜(アルフ・ライラ)を確認と言ったな、なぜそれが分かる」


「それは、前回、帰還寸前にアルフ・ライラが顕現された時にDNA採取した」


「あの時、お前は居たのか」


「ワタシが覚醒した時は、貴方たちは帰還寸前だった。そこの魔物とお嬢さんは知らない」


「そうか、それはさておきこのドアセンサーはお前が破壊したよな」俺はダブルショットガンを下しながら言った。


「はい。申し訳けございません。幻覺(ファルゥー)に内側から開けさせます」


「やつは、眠ってるのでは?」


「その魔弾をぶち込んで下さい。目覚めると思います」


「目覚めたら、敵判定されるのでは? 幻覺(ファルゥー)は中国、上海製だ我々のDNA暗号は登録されていない」


「そこは、私が説得します。我々は兄妹ですから」


 果たしてここで、比叡山の最強護符(角大師)の魔弾を消費しても良いのだろうか。


 部屋の中には障害がないのだろうか?


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