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第71話:決着、プラチナ甲虫スカラベ

 太陽光を白銀色に反射させこちらに向かってくる者がいた。


 飛行は安定していないようで左右上下にふらついているようである。


 その都度、白銀色から銀色へと翅の金属様の光沢が変わってみえた。



 プラチナ甲虫スカラベは違和感を覚えていた。北方へ向かった早神令時が反転してこちらに向かってきているのである。しかも紅のドラゴンとなって。


 プラチナ甲虫スカラベにとって気になることがもうひとつあった。


 昆虫界では弱小であった飛蝗族が群体となって勢力を拡大し北方に存在していることだ。


「飛蝗族のやつらは、人間に任せておけばと思っていたが、なぜ早神はそれを放置して


 こちらに向かってくるのだ? やつの神炎皇のブレスはやばい。全てを焼きつくし、その後は白い灰しか残らない。


 思念波が充足していなかった過去世では紅のドラゴンにはなれなかったから、対等、いやこちらが優位だったが、これほどの威圧があるとは」


プラチナ甲虫スカラベは、高度を下げて行った。



「レイジ、スカラベが地面に着地シタヨ」


「そのようだな、集落があるので、あれでは神炎皇のブレスが吐けないな全く」


「あれは、服従の姿勢だな」十六夜(いざよい)が下を覗きながら言った。


「ほんとうだ、観たことある。死んだふりだ。東側に着地するぞ」


「ワカッタ」十三夜(つきみ)はこの場をすでに早神令時が制圧したことを認識し、プラチナ甲虫スカラベへと急降下した。



「ご無沙汰だな」俺はうずくまっているプラチナ甲虫スカラベに疑似思念波を押し付けた。


「……」


「俺のいた時代では、やられたが。ここでは制限がないぞ」


 背から降りた十六夜(いざよい)は少女の姿のままであった。漆黒の狼に変幻し応戦するまでもなく、プラチナ甲虫スカラベはしおれていた。


「どうした、あの勢いはないのか?」


「降参する」


「まだ、ここでは一戦も交えてないが」


「昆虫王の父からは聞いていたが、紅のドラゴンがこれほどまでの威圧とは想像できなかった。服従する」


「信用はできないな」


「レイジ、ワタシならやつを配下にすることができるヨ。その者の体表面に蛍胞子が取り付いているワ。私が命令すれば体内に潜り込んで脳神経まで達して、いつでも毒素を吐くことができる」十三夜(つきみ)は、プラチナ甲虫スカラベの白銀色の硬い翅の上をすべるように走った。


「では、お前は今日から十三夜(つきみ)の配下となる。良いな」


「わかりました。十三夜(つきみ)様の配下となり、また令時様の配下となります」


「俺はいいよ、昆虫なんて……。それよりお前の知識が必要だ。特に今回の飛蝗族に関しての情報だ」


「はい、飛蝗族は昆虫界では弱小な存在で全く目立ちませんでしたが、今回群体となって行動しているようです。

 私が令時、令時様を追いかけて過去世に行くときにはまだ目立った群体行動はなかったのですが、どうやら西の大陸で異変があったようです。

 我父が倒れたことと関係がるようです」プラチナ甲虫スカラベはまだ遺恨があるような眼で俺を見つめていた。


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