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第63話:第21代の時空位相へ

 緑色の多重の線状に可視化された強磁場の磁力線を魔弾が、らせん状に捻じ曲げトンネル様の空間が出来上がっていた。空間の到達先はプラチナ甲虫スカラベである。


 渦巻いた緑色の線状のトンネルの中をずっと進んでいるような感覚に陥っていた。


 しかし、いつまで経ってもスカラベに追いつくことができなかった。やつも同じくトンネルの先へと突き進んでいるようだ。らせん状トンネルは闇の先へと成長していっている。


 現実なのか夢なのかも判断がつかなかった。ただ分かることは葵と十三夜(つきみ)は傍にいるという感覚だけである。


 らせん状トンネルは時々狭窄している。俺はなんとなく狭窄を通過する度にカウントしていた。


 意識を保つ為の昔からの癖である。何かをカウントするのである。


 19,20個目の狭窄を通過した。


「そうか、これが時空の連環のビジョンなのか。また時空位相が発生しているのか。葵と十三夜(つきみ)を繋ぎとめないと。多分この先は第21代の未来世に続いているはず。あの時と同じだ。21個目、AIアルフ・ライラ! フィボナッチ数列の第21の未来へ行く」




「レイジ、レイジ!」


 声が頭の中に響く。声ではなく十三夜(つきみ)の思念波だ。


「ああ……」そこには、蜂妖精女王でもなくインターン生でもなく少女が覗き込んでいた。


十三夜(つきみ)なのか?」


「ソウダヨ」


「その姿は?」


「この世界でワタシモ、姉さんたちと同じでやっと人型に変化できるようにナッタヨ」


「それにしても、その姿は幼女だな」


「レイジ、あなたも少年だよ。その姿は」


「時空位相を通過するとこうなってしまうんだ。老化し過ぎた細胞は死滅して、残った細胞が活性化して若返るようだな。葵は?」


「ダイジョウブ、ほらあそこにイルヨ」


 葵も少女に若返っている、かつて比叡山の実家のお寺の石畳に佇む子供のころの写真を見せてもらったことがあるが、その写真の中の少女そのままである。何かの箱を大事そうに持って突っ立っていた。


「そうか、ここは山城の地下迷宮跡でよいのかな?」スマートフォンの日時は0949年を示していた。


 10,949年だな。前回未来世に時空位相してから3年経過している。


十六夜(いざよい)にコンタクトを取ってくれ」


「姉さまの方からから急いで来てくれるワ、今は姉さん達は大陸の方にいるようだからちょっと時間がかかるようだけど」


「早神マスター、これを」


「葵、大丈夫だったか。小型ハンディー強磁場発生器か!」


 小型ハンディー強磁場発生器はバッテリーは消耗しているが壊れている様子はなかった。


 直近の問題は、スカラベだやつはどこに行った? 同じ時代に来ているはずだ。


「緑色の翡翠ナノ粒子をまき散らしながら、北の方角に逃げていくのが見えたわ。飛行はふらついているようだったわ」


 追いかけるか、ここから北だと水度集落あるいは洛外宇治集落だな。久しぶりに飛翔して追いかけるか。


 俺は仮想実体魔法で紅のドラゴンに変幻した。当然のようにこの世界では変幻できた。変幻した時の高揚感は最高である。


 葵を背にのせ、十三夜(つきみ)に蜂妖精女王になるように促し、青空に向けて飛翔した。


 紅のドラゴンの背に乗せたのは十六夜(いざよい)以外では葵が初めてである。クレザナイトの鱗のたてがみに、葵を保護して飛ぶことになる。大丈夫だ行けそうだ。



 紅のドラゴンと蜂妖精女王は、緑に発光する翡翠ナノ粒子を辿り、北上する。かつて大空から見下ろした森と廃墟が眼下に見えていた。


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