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第41話:十夜族の再考

 千夜一夜(アルフ・ライラ)を祖とする十夜族は、ゼノ核酸体であることを李神美の報告から知り得た。


 俺が出会った十夜族は、長兄の十七夜(かなき)、長女の十六夜(いざよい)、次女の十五夜(かぐや)と今世に呼び寄せることができた、一番下の三女の十三夜(つきみ)である。ナンバーが少ない程、若いことになる。


 以前、十六夜(いざよい)から聞いた話だが、十四はなぜか欠番らしく、十二、十一、十も未来世ではまだ存在していないとのことだった。


 一夜増えるごとに百年の年齢差がある。祖である千夜一夜(アルフ・ライラ)は十万年前である。


 この年代は、ホモ・サピエンスがやっとアフリカから世界に拡散しようとしている時代に該当している。


 こんな時代に既に、十夜族はゼノ核酸で遺伝情報が構成されているのである。


 未来世、昆虫系の王、黄金の甲虫スカラベもゼノ核酸体である。


 しかも、今回捕獲したボス黒紫の飛蝗等もゼノ核酸体である。


 人類は、やっとゼノ核酸で遺伝情報を保存できるということに気づいたところで、こんな生命体を作れる技術は全く存在しない。


 何者かが、違う生命樹の進化系統をどこかの過程で作りあげたのだ。しかもホモ・サピエンス系と昆虫系の二種のみである。


 神か仕業なのか、それとも未知の外部観察者の仕業か。


 この二種を創造して生命樹の置き換えて、未来世でどうするつもりなのか?

 

 俺は紅のドラゴンに変幻できる体になってしまったが、すでにゼノ核酸遺伝子に置き換わってしまっているのだろうか?


 唐條葵が未来世で、最後の決戦で千夜一夜(アルフ・ライラ)に憑依され解決の糸口を作ったがその時のことはあまり話したがらない。


 もう一度、葵をヒアリングをし直す必要があるな。


 李神美からボス黒紫の飛蝗のゼノ核酸遺伝情報と未来世での黄金の甲虫スカラベの子孫のゼノ核酸遺伝情報の差分データを取得できたら報告を受けるという約束で、俺は京都に向けて北京を立った。


 ゼノ核酸遺伝情報を調べる部位として、頭頂眼(とうちょうがん)を調べるように、李神美にアドバイスをしておいた。


 哺乳類の脳内の松果体と同じで目の構成部に由来する。思念体もこれに関連していることは分かっている。


 進化スピードがわかれば、根源がどの時点であったかを知ることができるはずだ。



 軍用空港の北京西郊空港から日本に向けてビジネスジェット機が飛び立った。


 専用VIP待遇である。


 黄砂の影響で眼下に広がる北京の夜景は地上からのカラフルなLEDライトがパステル調に広がっていた。相変わらず、離陸直後からステルス戦闘機の殲-20改であろう機影が窓から見える。


 戦闘機は並走しているようだ、十三夜(つきみ)は、その機影を食い入るように見ていた。


「レイジ、あの三角形の飛行機、翼を振ってるヨ」


「ああ、バンクっていって、挨拶してるんだよ。我々に敵対的ではなかったんだ」


「ナルホド、ああいうふうに、ゆっくりと左右に振ればヨイノダナ。今度使ってみよう」


「使うって誰に使うんだよ?」


「ダレカかな?」


 ステルス戦闘機の殲-20改は、大きくターンして、下空へと消えていった。日本の制空権に近づいたからである。


 専用ビジネスジェット機は関西国際空港に降り立った。日本に無事戻って来れた。


 関西国際空港、到着ロビーには唐條葵が出迎えていた。


 いつもは、出迎えなんてないが今回は心配だったのだろう。九条慎太郎までいた。


 さて、その後の状況を聞くとするか。


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