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第27話:岷山山脈の峠のサバクトビバッタ群体

 サバクトビバッタ群体は、九寨溝の西にある岷山山脈の北西に留まっていた。まだ山脈を越えられないでいるようだ、偏西風の影響もあり、群体飛翔が押し戻されるのである。


 かつてサバクトビバッタ群体はこの山脈を越えて東に降り立ったことは一度もない。


 ここを越えられると、済し崩し的に中国の内部にまで進行を許してしまうことになり、


 そうなったら農作物の被害は尋常ではなくなる。最悪壊滅状態になっていまう。


 中国政府もこの事態は当然把握しており、岷山山脈の東の渓谷には駆除部隊が常駐していた。


 従って、我々は東から峠越えで岷山山脈の西側へ行き、山頂でサバクトビバッタ群体を捕捉することになる。


 相変わらず、ニッサンキャラバンのサスペンションは軋み音を出しながら車体は上下にはずんでいた。


 搭乗者は、一人を除いて全員ぐったりである。元気なのが郭君である。


 運転者は、視線と体移動の脳内処理が連携しているためである。上下左右回転するジェットコースターも、その移動方向を意識していれば全く問題ないのである。


「やっと峠についたな。この辺りで休憩をとるか」


 俺は、峠から100m降りたところにテニスコート1個分平地を見つけた、周囲は岩で囲まれているので、横風を防げる。


「この標高で、夏だが外気温は10℃か。サバクトビバッタが活動するにはぎりぎりの温度だな」


 社外に出た九条慎太郎は、車酔いからいっき活気が戻ってきた。



--


 ベースキャンプをここに設置した。ニッサンキャラバンを起点に、円形テーブル、太陽電池付ガーデンパラソル、周囲に簡易テントを個々に張った。太陽が天頂にくるころには温度は15℃に上がって心地良かった。


当然、サバクトビバッタ群体も活動的になるようで、山すそから山頂に向けて黒い大きな塊が飛翔している様子が見えていた。


ただ、山頂からの吹き下ろす山風で押し返されていた。その行動を何度も繰り返しているようだ。


「レイジ、それは何か?」


「ドローンだよ、こうやって遠隔で操作するんだ。映像はここに表示される」


「コレガ、現代のリアルタイム映像ってヤツだな。面倒ダネ。私が蜂妖精女王になって投影裸眼ネックレスで思念波転送すれば、レイジの脳内に直接、映像送れるのに」


「そうだな、でも今回、相手が昆虫とはいえ未知数だ。サバクトビバッタ群体の全体は半径1kmにも及ぶ、未来世の体長100mの昆虫をも遥かに凌ぐし、どうなるかわからない。まずは機械的に偵察する」


「早神さん、そのドローンに集積疑似思念波カウンターを載せましょうか?」


「いや、ドローンをロストしてもいいけど、集積疑似思念波カウンターがロストするとまずい」


「その機種のドローンって私でも操縦できる、3DのVRモジュール付きの自動操縦のものですね?


私に集積疑似思念波カウンターを取り付けたドローンを操縦させて頂けないでしょうか」 九条美香は食い下がった。


「集積疑似思念波カウンターがロストすると今回の目的が達成できなくなるので、今はやめておこう。ロストしてもよいシーンがくればそうさせて貰うよ。


サバクトビバッタ群体内に突入したら、自動操縦よりも反射神経が要求される。


昔ね旧第一世代の『グラディウス』ってゲームがあって、俺は最終ステージをクリアして三周している」


「何ですの、その『グラディウス』って?」


「まあ、いいさ。手と目を駆使した反射神経ゲームさ。最終ステージをクリアして三周している」


「それが? 私なんか旧第二世代の『どうぶつの森』ってゲームがあって、超レアなリュウグウノツカイを3連続でひきましたわ」


「あっそうですか……」


 話は平行線を辿ったが、反射神経が絶対必要ということで結局、俺が操縦することになった。


 俺は、ドローンを山頂から黒い大きな塊へ向けて飛ばした。操縦といってもほぼ全自動で飛行する。


 眼鏡に装着した3DのVRモジュールで目視で操縦でき誰でも可能なのである。


 一番の差異は動体視力による眼球の微細動、反射神経である。3DVRモジュールはこれを読み取り

ドローンを制御するのである。




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