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96話 エルフ族のデジータ。

 俺はエルフ族のデジータ


 一族から追放された者だ。


 追放された理由は一族の掟を破ったからだ。


 しかし、後悔はしていない。


 追放された俺が流れついたのが人間の国。

 ミネゴルド王が国を納める、ミネゴルド王国だ。


 エルフと人族はほとんど接点がない。


 初めて俺を見た奴等は、警戒していた。


 そんな俺も、皆を警戒していた。


 そんな時、ミネゴルド王が勇者達を召喚したと聞いた。

 王城から俺の元に使いが。


 異世界から来た人間に興味があり、会いに行く。

 エルフ族は保守的な種族だが、俺は違う。


 まあ、追放された理由にも、それが含まれるのだが。


 召喚された勇者達は、皆子供だった。


 長寿のエルフから見れば、人族は皆子供みたいなものだが。


 それから俺は、勇者達の訓練を手伝う事に。


 だりー。だりー。


 最初は何かの呪文と思ったが違った。


 ただの根性なしだった。


 厳しく叱責しようとするが、彼らの話を聞くと同情も出来る。


 彼らの世界は魔法すらない、平和な世界だそうだ。


 学生で、家族と無理矢理離され、こちらの世界に召喚されたとの事。


 ミネゴルド王なんて事をするのだ。


 子供は宝だぞ。


 ―俺が元の世界に戻してやる。


 しかし、この世界で生きていくには、強くならなくてはいけない。


 俺は厳しく接する事にした。


 それから、ミネゴルド王は竜王アースに破れ、【時空間士】の作り出した世界へ。


 それから数ヶ月。


 俺達は戻って来た。


 勇者達はミネゴルド王に協力する代わりの対価を。


【召還】の儀式を行うと、勇者達に約束した。


 その儀式に必要なのが、『魔王の心臓』『竜王の心臓』


 本当に必要ならば、俺が。



 それから、これより竜王を誘きだし戦争との号令が。


 勇者達は強くなった。


 既に俺よりも強い子達もいる。


 それでいい。


 しかし、相手は竜族。


 最強の生物だ。



 ―戦争が始まった。

 戦況は互角だ。



 勇者達は強い。

 しかし、竜族とやりあえるのは数人。


 竜形態の竜族。

 まずサイズが違う。


 数人がかりで攻撃する。

 俺も相棒の巨大弓(バリスタ)で攻撃する。


 勇者達に気を取られている竜族に直撃する。

 狙った通り、目に直撃する。


 一発程度では仕留められないが、これで勇者達がだいぶ優勢になっただろう。


 戦況が拮抗している。


 拮抗した戦況はまずい。


 勇者達に被害が蓄積していく。


 ―そんな時、一気に戦況が動く。


【結界の勇者】彼が竜族の国から脱獄して帰ってきた。


 無事で良かった。


 一気に戦況が勝勢に。


 あとは竜王を捕獲するだけ。


 と思った時、謎の飛行物体が。


 なんだ?


 攻撃してきた。


 殺傷能力の高い攻撃だ。


 撤退しろ、勇者達!


 死んでは元の世界に戻れない。


 竜王の元に駆けつけた、あの男のせいか。


 傷付いた竜族を回復している。


 あれは、世界樹から作られる秘宝薬か?


 あいつ!


 エルフが守る世界樹から葉を盗んだのか!?


 許さん!


 神聖なる世界樹から葉を盗んだだと。


 他の竜族の元に向かった。


 俺の巨大弓で脳天をぶち抜いてやる。


「あいつ!一条か?」


 一条?

 同じ勇者か?

 いや、聞いた事がある。

 同じく、この世界に召喚されたが、祝福が貰えずに追放されてしまった子供が二人いた事を。

 あの子がその一人だというのか?


 くそっ!

 止まらない。


 矢を放ってしまった。

 くそっ!どうか神よ。あの子にエルフの加護を。


 最後矢を放つインパクトがずれたせいか、腹部に直撃する。


 ―どうか、苦しみなく死を。


 ……立ち上がった?


 誰かが彼に飛びかかっている。

 俺が助けてやる。


 矢を放つと直撃する。

 竜王だった。


 彼を守ろうとしたのか?


 すると不思議な感覚に包まれる。


 なんだ?


 時空間士が作った世界に似ている……


 あいつが犯人か?


 俺は再び弓を構える。


 後ろにいるのはスピカ王女。


 彼女がクーデターをおこしているのか?


 指揮者の彼女を倒せば、こちらが優勢だ。


 彼女に向かい矢を放つ。


 !?


 俺の矢を素手で掴んだ?


 ありえん!


 掴んだ槍を投げ返して来た。


 投げ返す?


 はっ?



 俺の直ぐ隣の壁をえぐり取る。


 あと、一メートルずれていれば、俺は死んでいた。



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